さてラサを離れ,5台の4WDに分乗しヤムドク湖に向かった.
ラサを出て西に向かった.程なくヤルツァンポ川に出合い,それに沿って上流に進む.この辺りではポプラや柳の木が多く,少し黄色になりかけた頃だ.畑ではチンコウ麦と言われる高地に強い大麦の一種の刈り入れが進んでいる.農家にとっては忙しい盛りのようだ.
ヤルツァンポ川に沿い暫く進むと,五体投地で巡礼する人に出会った.1年4ヶ月前に青海省を出発し,シガツェへ向かうという.食料品,生活用具,多分宿泊用品なども積載したリヤカーを引いているのは奥さんだそうだ.10mくらい先に行っては,そこで立ち止まり待ちながら進む.我々は4WDで明後日シガツェに到着するが,このカップルが辿り着くのは相当先になるであろう.なお,その間仕事はできず,消費するのみだから,強い信仰心に加えて相当の経済力も備えていないとこのような長期に渡る巡礼は実現できないであろう.ご夫妻にはきっとよい来世が待っていることだろう.
下は,ヤルツァンポ川沿いの眺め
ヤルツァンポ川を渡り4WDはどんどん高度を上げる.やがて標高4,794mのカンパラ(Kambala pass)を越えると,眼下に美しいヤムドク湖が広がっていた.ヤムドク湖とはトルコ石の湖の意だそうだが,確かに場所によってはそのような色になっている.
湖の向こう側に,標高7,191mのノジンカンツァン峰があるのだそうだが,生憎雲で覆われ見ることができない.6月に来たときも見えなかったのでちょっと残念に思う.
ヤムドク湖の湖畔まで下り,ここでランチとなった.湖面は標高約4,250mに位置しているそうだ.食べている傍でちょろちょろするのがいるので眺めると直ぐに穴に潜り込んでしまう.後で知るところとなったが「ナキウサギ」と呼ばれるようだ.小型のリスのような顔付きでかわいい.
下は,ヤムドク湖辺りの写真
さてこの後は再びヤルツァンポ川沿いの道路に戻り,ギャンツェに向かう.