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このチュミナクポへ編では，朝ラカンを発ち，雪やモレーンを歩き，後半のハイライト，総行程の最高地点シンゴラ（5,095m）に至る．いい眺めだ．このパスからはシンゴラ川沿いのトレイルをどんどん下り，チュミナクポに到着し，ここでキャンプ．
7/26朝６時半，ラカン（Lakong）のキャンプサイトを出発した．直ぐにカルギャック川の橋を渡り対岸に出る．開けた川原の先に登りのトレイル（写真中央から少し左上）が待っている．
さて登り路に入った．これまでと比べてこの日の気温は低目だ．歩いているうちにちょうど良くなるかな？
先方には鋭く尖った頂きの山が陽に輝いている．無名峰であろうが美しい．
出発して30分ほど歩き，ラカンを振り返る．ラカンの谷にはまだ陽が射さず，夜が明けきってない雰囲気だ．ところで谷はU地形で，所謂氷河谷の形にある．実際この後暫くして氷河を歩くが，そこから近いことだし，やはり氷河で削られたのではなかろうか．
下は，ラカンからその少し先までの写真
この日もいろいろ見かけた．
歩き始めて２時間半余り経った．谷には多くの雪が残り，スノーブリッジが形成されている．クレバスの間から底を覗くと青白く見えるところもあり，氷河の上に雪が堆積しているようだ．そして脇の部分は砂利や岩が覆い被さり，サイドモレーンを形成している．
さてそのサイドモレーンはシンゴラ（Shingo La）直下辺りまで長く発達している．私たちは先方にシンゴラを望みながら登っていった．標高も高くなったためもあるのか，かなり冷える．これまでで一番気温が低いであろう．カッパを着てちょうど良かった．
４時間余り歩いた末，シンゴラ（Shingo La/5,095m）パスに到着した．青空でないのがちょっと惜しいが，バララキャピークとザンスカールピーク（写真背景）に挟まれた峠に立ち感慨ひとしおだ．両方のピーク共に6,000mくらいであるらしい．またパスであるので例によって大量のタルチョーが強い風にたなびいている．
私たちが着いた時，既に反対側から歩き，到着していたオランダパーティの皆さんと一緒になる．２，３言葉を交わし，互いに合同集合写真に収まった．この先お互いグッドラックで！
峠の向うには湖が見えていた．氷河湖の色合いで，なかなか綺麗だ．その上の峰がバララキャピークのようである．
下は，シンゴラパスまでの写真
シンゴラパスで一休み後，下りにかかった．下りのルートも氷河上にあるため，この30年間で随分と変化してきているようだ．どこも氷河は融けてきているが，多分ここもやはりそうした影響であろうか．
どんどん下り，雪はなくなった．頃合いも良く，トレイル脇に座り，お弁当を広げた．谷の形からしてここも氷河モレーンであったと思われる．
ランチの後，シンゴラに源を発するシンゴラ川（反対側に下る川もまた同名のシンゴラ川だそうだが）沿いのトレイルをどんどん下った．途中雨もぱらつくようになった．チュミナクポまで何とか持ってくれよ～
何とか大降りにならず，チュミナクポ（Chuminakpu：4,500m）のキャンプサイトに到着した．写真のようにブルーポピーも咲いている．ここに集落は無いが一軒の石室茶屋が開いていた．ただ私たちのダイニングテントはその茶屋の真ん前に張られ，お茶を出してくれるので，わざわざ茶屋に出向く必要もなく．．．．．営業妨害かな？
良く寝ていて判らなかったが，夜半にはまとまった雨が降ったようだった．まあ，夜のうちに降ってくれてよかったと思う．
下は，チュミナクポ（Chuminakpu）の宿泊地までの写真
さて，シンゴラパスも無事越えた．後は明日の歩きを残すだけとなった．
