このマナリへ編では,2012/7/28(土)ザンスカールスムドのキャンプサイトを車で出発し,ダルチャ,コクサルでお茶やランチ,ロータンパスを経て,マナリ(2,050m)まで下ったときの写真を載せました.
前日でトレック完了.この日7/28(土),ザンスカールスムドの朝,スタッフの皆さんはテントを畳み,朝食を用意してくれた.調理器具やテントは手配したトラックに積み,レーに向かう.馬は空荷であるので,途中で荷主が見つかればそれを運ぶという.アルバイトポーターのGちゃんはバスでパドゥムに向かうそうだ.私たちの車は昨夜のうちに到着し,待機中だ.ガイドSさん,Gさんは私たちと一緒にその車でマナリに下る.
それぞれ出発の準備が整い,記念写真を撮った.皆怪我なくそれぞれの目的や役割を達成し,晴れ晴れした笑顔を見せている.皆さんありがとうございました.
さて分乗した3台の車はザンスカールスムドを出発した.道路はまだ工事中で,水を冠っている所もある.昨年同じ旅行社のトレックツアーではこの辺りも歩き,やはり渡渉を余儀なくされたそうだ.今年は道路工事の進展具合からザンスカールスムドでトレックお終いに変更したそうである.
暫く行くとレー(左側)とマナリ(右側)の分岐点があった.双方とも疎らであるが一応定期バスが運行されているそうである.サポートスタッフの皆さんのトラックとGちゃんのバスはここで左に折れる筈だ.
ダルチャ川の橋を渡るとダルチャ(Darcha)の村があり,チェックポストがあった.ジャンムーカシミールエリアへの入り口としてチェックしているのだろう.パスポートの提示が求められるが,係官はリラックスした雰囲気で,物々しさは感じられない.もちろんイザというときはキリッとなるであろう.
チェックポスト傍の茶屋ではお茶を頂いた.やはり甘い.
ダルチャから先も徐々に高度を下げた.緑が増えて,雪山も聳える.スイスの山岳などとも似た趣きの大変いい眺めだ.ホテルやロッジもあちこちに見える.インドは暑いところが多い,いや殆どの地方は暑いが,そうした地方からの避暑客が多く訪れるそうである.
暫く走ると右手にトンネルが見えた.私たちがこの後登るロータンパスの下を通るトンネルで,2014年完成を目指し,掘削中だそうだ.非常に長いそうだが,完成すれば飛躍的に輸送力が向上するそうだ.
ここにもチェックポストが設けられていた.華奢な竿のゲートがいい.やはりここでも手間取ることを当て込んで,茶屋やレストランが営業している.私たちはここでカレー(インドはどこもカレーだ)の昼食を頂いた.
下は,コクサル(Koksar)までの写真
コクサルからは山のロータンパス方面と,写真左下川沿いのスピティ(Spiti)地方への道に分岐する.私たちはロータンパスを目指し,登りに入った.
少し行くと左手の眼下にダルチャ川沿い,スピティへの道がよく見える.スピティはグゲ王国やラダックの支配下にあったこともあるそうで,やはり熱心なチベット仏教徒であるそうだが,言語や文化は独自でなかなか興味深いところらしい.
車はジグザグ状に登っていった.放牧の羊の草はふんだんに生えていて,ザンスカールとはかなり異なるようだ.
ロータンパス(Rohtang Pass:3,978m)に到着した.やはり大量のタルチョーが架けられている.霧や雲が激しく動いている.一瞬青空が覗いたかと思うと,すぐ暗い雲の中となる.大きな駐車場が設けられ,観光馬やバギーの店が並び,インドの観光客が大挙して訪れている.ただインド人は歩くのがあまり好きでない(決め付けている)ので,ハイキングの人はあまり見かけない.
ロータンパス周辺はブルーポピーの名所でもあるそうだが,私はそれまで十分見ていたので,インド人同様歩くことをしなかった.
車はロータンパスから下り始めた.少し行くと渋滞に巻き込まれた.狭い断崖の道で,こりゃ困ったもんだ.道路はあちこちで工事中で,元々道路の通行キャパシティに比べて車が多いのが原因のようだ.まあ,日常茶飯事らしいが.
渋滞の場所では焼きトウモロコシ屋が幾つか営業している(←やはりいつも渋滞するのだ).私たちの車も完全にストップし,添乗Yさんがトウモロコシを仕入れて持ってきてくれた.ありがとう.貰っておいて何だが,インドのトウモロコシは正直言ってあまり美味しくはない.飼料用を転用したのでは?との声も漏れていた.
大分時間を費やした後,車は何とか動いた.そして下り始めた.高度を下げると,多分雨量の豊富さも手伝って,緑が美しく,花が多くなる.途中の斜面では安定した上昇気流があるのだろう,パラグライダーも舞っていた.
下は,ロータンパス先までの写真
ロータンパス先からは道も良くなり,急激に高度を下げる.そして森林限界を下回り,大きな木が現れてきた.岩のザンスカールとは正に別世界,潤い深い世界に入ってきた感じだ.
やがてマナリのエリアに入ってきた.ホテルやロッジ,別荘のような建物が目立つ.マナリはインドで人気の避暑地だそうだ.
アシスタントガイドGさんはマナリ在住だそううだ.ただ両親がザンスカール出身で,その縁があって現ザンスカールトレック社でガイドの仕事をしているそうだ.
やがてマナリの繁華街に入ってきた.観光客が多いので,タクシーが走り,お土産店が結構多い.
この日から2泊予定,マナリ(Manali:2,050m)のHighlandホテルに到着した.何はともあれお湯のシャワーを浴びた.さっぱりした.
夕食はホテルのレストランで,当然カレーだったが,2,050mと十分低くなったのでパドゥム以来久しぶりにビールを飲んだ.美味しかったのは言うまでもない.
下は,マナリのホテルまでの写真
明日は予備日であるが,ここまで順調に来たため,マナリの市内観光に案内してもらうことになった.