カトマンドゥ滞在stay in Kathmandu

このカトマンドゥ滞在編では,トレッキングから戻ってカトマンドゥ滞在2日目~9日目,帰国までの写真と記事を掲載した.

戻って2日目(11月29日)Day 2 after the trek (Nov 29)

カトマンドゥに戻ってから再び滞在することになったフジホテルの今度の部屋にはテレビがあった.昨夜来見ているとムンバイで同時多発テロが起こっているようで,四六時中関連ニュースが流れていた.

また,ムンバイニュースの合間に,バンコク空港閉鎖というニュースもチラリと報じられている.筆者は12月1日カトマンドゥ発→バンコク行き,同日深夜バンコク発→12月2日成田着のタイ航空便チケットなのだ.それまでに解決しないと,こりゃ大変だ.

ホテルロビーに行くと,バンコク経由タイ航空便で帰国予定の方が,3組も居られて,いろいろ教えてもらった.その3組の方々は皆11月26日出発予定であったが,運悪くその日から飛ばなくなったため,以来待機し,エアラインのオフィスを駆け回って代替便を探されているところだという.

こりゃ問題だ,とダルバールマルグにあるタイ航空のオフィスに行き,一応リコンファーム,いや代替便の手配依頼してみよう.行ってみたら,エライ混んでいて,改めて問題の大きさを認識する.で,カウンタで代替便を頼んだら,「空港の閉鎖が続くかどうか予測できないので今日は何もできない,明日もう一度来て」だって.まあ,仕方ないか.

ホテルロビーに戻ると,タイ航空ではないエアラインを使うSさん,Iさんといった方々も居られた.このホテルは日本人客が多いようだ.お二人とも,コースは異なるがクーンブ地方のトレッキングを完了し,帰国準備中であった.Sさんには撮ったばかりのきれいな写真を見せて頂いたりもした.

戻って3日目(11月30日)Day 3 after the trek (Nov 30)

もう一度タイ航空のオフィスを訪ねた.9:00AMオープンなので,それより早めに行ったが既に人だかりがあった.既に何日も待たされている客も多く,一部殺気立った雰囲気で対応が始められた.

筆者の場合,対応した係員が「既に,シンガポール経由,デリー経由,成都経由.....3日,4日,5日どれも代替便は満杯だ」と,あきらめろと言わんばかりの口調だ.「じゃ,6日のを探してみて」と申し出たら,香港経由,ネパール航空,全日空乗り継ぎでブッキングしてくれた.予定より5日間遅くなるが,見通しが立たないよりは何ぼかましだ.

フジホテルで待機3組の中で,一番先に目処が立った方は明日12月1日,広州経由で帰られることが決まったそうだ.あちこちのエアラインオフィスと航空カウンタを駆け回られ,大変だったそうだ.


夕方になると,夥しい数の鳥の帰巣光景が見られますよ,と聞き及び,屋上に上ってみた.この春王制が廃止され,国王が不在になった宮殿が依然ランドマークの如く夕日に照らされていた.やがて,白い鳥が山の方から大挙して宮殿前の木立に向かって飛んでいった.あちこちから飛んできて,2,3の大木の先が白くなった.白鷺ではないかと教えてもらった.

国王が不在になった宮殿白い鳥が山の方から大挙して宮殿前の木立に向かって飛んでいく
ヒマラヤの峰ヒマラヤの峰

北側に目を向けるとスモッグで霞みながらも,少しヒマラヤが望めた.左の写真,北西に位置するこの峰はランタン山系か?また右は,北東遥かにあり,カンチェンジュンカであろうか?

戻って4日目(12月1日)Day 4 after the trek (Dec 1)

朝また屋上に出てみる.6時半頃になると白鷺が一斉に飛び立ち,山の方向へと出勤して行った.白鷺以外にカラスも飛んでいくが,これは東京圏でもよく見られる生態だ.

白鷺が一斉に飛び立ち,山の方向へと出勤6時半頃の朝日

今日もまたタイ航空オフィスを訪ねる.昨日のブッキングを確定して貰うようお願いした.渦巻くクレームと多忙さに係の女性はかなりカリカリしている.結構若いのに殆ど右手人差し指一本でキーボードを叩いているのでそれだけでも時間が掛かるのだ.一応入力処理が終わり,「ネパール航空に行ってリコンファームを」,と言われる.

と云う訳で,今度はネパール航空,そう少し前までロイヤルネパール航空,のオフィスまで歩いた.ニューロード入り口にあった.かなり待って,自分の順番が来たら,システムダウン.暫く待って,システムが回復し,6日発フライトのリコンファーム完了.

待てよ?6日発と云うことは,入国時取得した一ヶ月有効ビザが切れる.一応延長手続きに行こう.で,道を訊きながら,どうせ暇なので長い道のりを歩き,入国管理事務所に辿り着いた.申請書を書いて,窓口に提出し待つこと暫し.やがて料金を支払って,ビザ受け取りの番になった.料金はネパールルピー(Rs2397)でしか受け取らないと言うではないか.たまたまこの時は,ルピーの手持ちがあまりなかった.な,なんと!空港ではUS$で構わなかったではないか.....ん,良く見ると確かにカウンタにはその旨記した貼り紙もあった.無念.

已むなくネパールルピーに両替するため放浪の旅に出た.タメルでは犬でも歩けば両替屋に当たるが,ここ入国管理事務所近くでは全く見当たらない.銀行なら確実,と思って在りかを道端で尋ね,マチャプチャレ銀行の場所を教えてもらう.で,そこまで辿りつき,両替を頼むが,うちでは両替業務を扱っておりません.え~,銀行なのにそんなばかな!と思ったが,自らの不明を恥じる以外なかろうか.

「どこか替えてくれるとこご存じないですかね~?」「タメルに行けば....」そんなことしてたら日が暮れてしまう.ようやくもう一人の行員が「ちょっと遠いけどNMBバンクに行けば替えてくれるかも」と教えてくれる.

NMBバンクは入国管理事務所を挟んで反対側遠くだった.しかしそれ以外の選択肢は無い.あの埃いっぱいのカトマンドゥをまたも歩く.窓口で訊くと両替可能との返事を聞き,ほっとする.申込書に記し,US$を添えて出すこと暫し,呼ばれる,「IDとしてパスポートを提示して下さい」だと.えっ!入国管理事務所でそれが質草となっており,それを受け取るためにこうしてRs買いに来ているんです,どうぞご理解下さい.....とひたすら頼み込む.そこはやはり鉄ではない生身の人間,理解を示し,ルピーに替えてもらうことができた.でも両替屋と違って,かなり高いコミッションチャージが取られる.

こうして得たルピーを持って入国管理事務所に戻った.またも待つこと長時間.ようやく受け取り,夕暮れの道をとぼとぼとタメルに戻ったのであった.

夕刻,フジホテルで待機3組中,一番目にFさんご夫妻が帰国のためトリブヴァン空港に向かわれた.帰国が5日間遅くなった訳だが,無事お帰りになったことと思う.

夕食時,待機3組中2番目に帰国予定の女性に日本食レストラン/ロータスに案内してもらった.今月からスタートしたと云う季節料理の鍋物を頂戴し,美味しかった.カレーも美味しいとお聞きし,以降このお店に何度か訪れることになった.

戻って5日目(12月2日)Day 5 after the trek (Dec 2)

のどが痛い,風邪かな?時間がいっぱいある,いやあり過ぎるので,近くの山にハイキングに行こうかと考えていたが取り止めよう.

テレビの報道によれば,ムンバイ多発テロはほぼ終息し,バンコク空港も占拠解除が合意されたようだ.4日からフライトが再開される見込みとも伝えている.また,日本政府はタイ政府が供した軍空港にJAL,ANA機を飛ばし,邦人の帰国サポートを開始したとも伝えている.しかし,タイ国際空港に駐機中の飛行機はカトマンドゥに飛んで来ることができないので,我々の乗る機はやはり無いのだ.

戻って6日目(12月3日)Day 6 after the trek (Dec 3)

香辛料を商う女性

香辛料を商う女性

タメルからアサンの方向に歩くと,露店や小さなお店がたくさん並んでいる.黒いスカーフに香辛料,何となくアラブ世界に見えるようで,ちょっと面白い.

待機3組中2番目の女性がシンガポール航空の代替便で帰られた.待つこと7日間,大変でしたね.

バンコク空港が再開されそうなので,また午後タイ航空のオフィスに行ってみることにした.途中信号待ちで出会った男性と立ち話を交わす.男性はインド人で,タイに宝石工場とお店を持ち,タイ航空オフィスと同じようにダルバールマルグ(王宮通り)にもお店を持っている.こちらの店の運営は甥に任せてあり,時々状況を確かめに来るのだそうだ.で,今回もそのため来たのだが,タイ空港閉鎖で戻れない,私もタイ航空オフィスに行って何とかしなければ....と言いながら,ダルバールマルグの立派な宝石店に入っていった.カナジーの格安航空券と違って,ファーストクラスとかビジネスクラスでしょうから,どうにでもなるでしょう,きっと.

タイ航空オフィスはそれまでとは打って変わって空いていた.それでも10人くらいは待ち,「空港再開されるようですので,6日発よりも少し早い便が取れませんか?」と持ちかけてみたが,ダメだった.まあ,仕方ないか.

戻り道,例の宝石店の前で,先ほど会ったインド人社長が立っており,どうだった?と訊かれ,お茶でも出すから店内にどうぞ,とも言われる.格が違う格が,こんな王宮前の宝石店に入れる訳ないでしょうが.社長は端からそれは承知の上,商売ではなく純粋に親切心でお茶に誘ったのだとは思ったが,やはり気が引けた.

戻って7日目(12月4日)Day 7 after the trek (Dec 4)

朝市

朝市

一日に帰国されたFさんお奨めの朝市を覗いてみた.あまり多くない野菜を並べた露店が所狭しと並んでいる.野菜はわりと見慣れたものが多く,変てこなのはあまり見かけない.売っている人たちは生産者なのであろうか?それとも農家から仕入れて販売専門なのであろうか?

果物のお店は多くはないが所々にある.また自転車やカートでの流しの果物屋もある.みかんやバナナ,りんごなど,Rs50/kg程度(70円くらい)で買えるので安いと思う.一般的に小ぶりで,形や色が不揃いであるが味は悪くない.

一方,その辺のカフェで食べるクロワッサンなどは相対的に高いが美味しくない.一応クロワッサンの原義通り三日月型の外観であるが,内部に層状の構成が無いし,味がチベッタンブレッドと同じようだ.あくまで,個人的な見解に過ぎないが.

風邪は治らないようだし,この日も全く無為に過ごす.まあ,この際無為に徹することにしよう.

戻って8日目(12月5日)Day 8 after the trek (Dec 5)

タメルの街

タメルの街

ず~っとタメルの宿に居て,無為に過ごしたのであるが.そんなときは日本食や中華料理などいろいろ揃っているタメルが便利だ,

ノースフェース,マムート,と云った偽ブランド品が山と積まれている.売る側ももちろん心得ていて,本物のときは,これは本物ですのでRsXXXです.と言って売っている.また本物の場合,全く値引きには応じないことが多いように思う.

今日は,11/26から待機3組中最後のIさんご夫妻が,待つこと9日目にしてようやくお帰りになった.長い間お疲れ様でした.

戻って9日目(12月6日)Day 9 after the trek (Dec 6)

ネパール航空機内

カトマンドゥを発つ

12月1日出発予定がこの日,6日になってしまったがようやく出発できることになった.乗ったのは,11:00 ネパール航空RA-409便,機体はB757だった.シェルパ族ファッションの乗務員がネパール航空らしさを醸し出している.

以前飛んでいたカトマンドゥ/関空直行便(当時はロイヤルネパール)は機体整備で運休,後うやむやのうちに廃止となっていた.保有する機体が無くなり,国際線は全て廃止されていたと思っていたが,まだ1~2機残っていた訳だ.

なお,乗り継ぐエアラインは全日空,と異なるが,荷物はスルーで預け入れ可能で助かった.

香港で長く待つ

香港で長く待つ

RA-409便は定刻17:35に香港に着陸した.さて,トランジットの全日空NH-1276便は23:50発だ.6時間も何とかつぶさないとならないが,元より何もすることはないのでひたすら待つ.新しいこの空港は広い.80くらいだったかあるゲートの中で,たった1つのゲートの待合室が,カトマンドゥのトリブヴァン空港全部の待合室くらいのサイズに相当するくらいだ.

たくさんのショップやレストランの中で,たまたま見かけた台湾料理店に入ってみた.牛肉麺/Beef stew noodleとメニューにあり,単にBeefではなくBeef stewとなっているところがミソだ.麺はラーメンのそれではなく,うどんタイプで,ビーフはよく煮込まれており美味しかった.

持て余した時間がようやく過ぎ,全日空NH-1276便は定刻に出発した.

帰宅(12月7日)Back home (Dec 7)

羽田に到着

羽田に到着

全日空NH-1276便は定刻6:30AM,羽田に着いた.よく晴れた日で,向こうには富士山がきれいに見えていた.羽田は成田と比べて近くていい.京急とJRで無事帰宅した.

今回は色々な皆さんにお世話になりました.ありがとうございました.



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