このD22:ポカラへ編では11月27日,ダンプスを出て,ノーダラ,カスキ,サランコット経由で,ポカラ到着までの写真と記事を掲載した.
ダンプスで27日朝を迎えた.頃合いを見計らってロッジ屋上に上がる.徐々に陽が昇ると,先ず遠くにあってアンナプルナサウス背後のアンナプルナⅠが赤くなり始めた.
程なくアンナプルナサウス,ヒウンチュリも赤くなり,相対的にアンナプルナⅠの存在感が薄れる.
マチャプチャレは僅かに色付く程度だったがコントラストが高く,それまで見た中で一番美しいと思った.やはり山は朝と夕だ.
宿泊したニューエクセレントビューゲストハウスは,水牛の水浴用溜池の前に建てられている.そして,ここからポカラ行きの定期運行路線バスが発着するようだ.数年前に幅広の道路が整備され,一日一往復の運行が始まったそうである.
バスは発車時刻より相当早く来て,いろいろな荷物を積み込んでいた.バスは人だけでなく物資運送でも大きな役割を担っている.
と云うことで,当然ジープも走れる.大方のトレッカーはここからジープでポカラに行くようである.元気なカナジーは歩き足りない.カナジーとポーターJさんはノーダラ,サランコット経由でポカラまで歩くことにした.ガイドGさんにはダッフルバッグと共にジープでポカラに行き,ホテルの手配をしてもらうことにした.
下は,ダンプスでの眺め
ダンプスを出て,ノーダラ(Naudanda)の方向めがけて下り始めた.途中農家が多くあり,それだけ小さな道もたくさん走っている.所々で尋ねながら進む.谷の向こうの林の上の稜線辺りにノーダラが在る筈で,先ずは谷に出た.
谷には小さな橋があった.それを越えると,林の中を通り上る小道があり,そこを進んだ.その道は極めて閑静で,殆ど人を見かけることはなかった.
小道を暫く登ると,北東方向眼下に,朝出掛けたダンプスの麓になるフェディ(Phedi)が見えてきた.舗装道路の脇にバスなど数台の車が停まっている.Gさんは既にあそこまで下っているかな~?
暫くしてノーダラに到着した.先ほど眼下に見た舗装道路がここノーダラまで登り路で続き,車の往来が激しい.きっと車は稀に通る....と云う先入観は打ち砕かれ,驚くばかりだ.その大通りを歩き,ノーダラの東の端まで来て,お茶にした.写真はその端から,歩いてきた方向を眺めたもの.
ここで大通りを離れ,カスキ(Kaski)経由でサランコット(Sarangkot)に行く道に入った.
下は,ノーダラまでの写真
ノーダラからサランコットに行く道は未舗装であるが,小型の路線バスが運行するだけの広さがある.ただ幸いなことに,車はまだ多く走っていないので助かる.この道を歩いたのは午前9時半~12時半くらいの間であるが,全部で5~6台くらいだったと思う.
道沿いには,密ではないものの農家が切れ目なく分布している.軒先では写真のようにドコ(籠)作り作業なども見られる.
暫く歩くと,カスキ(Kaski)と呼ばれるエリアに入る.この辺りからは南東下方にペワタル(Phewa Tal:ペワ湖)が見えてくる.湖のこちら側の端は模様や色合いからして,どうやら沼地というか,湿地というか,そんな風になっているようだ.
下は,カスキ辺りまでの眺め
サランコット(Sarangkot)に到着した.あいにく雲が多くなり,眺めはあまり良くなかった.
以前は無かった鉄塔が立っていた.携帯電話の中継アンテナであろうか?サランコットはポカラ一円を見下ろす丘であるのでアンテナには好都合だ.ちょっと無粋ではあるが.
サランコットから飛び立ち,大空を舞うパラグライダーがたくさんあった.降りるのはペワタルのほとりだ.これも以前見かけなかったことで,ここ数年のことであろう.安定した気流が得られるのだと思う.上手い人は単独であろうが,多くの人はプロのパイロットと一緒,つまり二人乗りで,坂を駆け下り飛び立っていた.
何より驚いたのは,滞空時間が長いことだ.一旦離陸すると,旋回し,時々上昇し,見上げているときに下降するのは殆ど見かけない.実に上手なものだと感心する.
下は,サランコット辺りの写真あれこれ
サランコットからペワタル(Phewa Tal)に降りるトレイルは石の階段の連続だ.人家は少ないし,家畜も殆ど見かけない.ただ,1時間余り石段を下るので膝がガタガタになりそうになる.
下ったところはペワタルの西の外れ辺りで,この後,東のレイクサイド,さらにダムサイド方向に向かう.
この日は随分歩いた.ようやく4:20PM,ポカラ(Pokhara)のダムサイドに到着した.Jさんが電話連絡し,道端で待ってくれていたGさんと落ち合い,スノーヒルロッジ(Snow Hill Lodge)に入った.これで3週間のトレッキングは終わった.
ホテルに荷物を置いて,近くのレストランに出掛けた.久しぶりにビール,その名もエベレストビールをしこたま飲んだ.GさんとJさんはロキシーだった.マトンの料理も美味しかった.
Jさんはその夜のナイトバスでカトマンドゥに帰るということで,ここでお別れした.どうもありがとうございました.
下は,ポカラまでの写真