このD10:ヤカワへ編では11月15日,レダーを出発し,デオラリ,フェディ,ハイキャンプを経て,ヤカワ到着までの写真と記事を掲載した.
レダーのロッジは今日もいい天気で明けた.ここからだとアンナプルナⅢとガンガプルナに挟まれたガンガプルナ氷河に陽が当たり,きれいに見える.
いつものように7時半から歩き始めた.途中凍てつく滝や,先方にヤカワカンを眺めながら進んだ.
下は,レダー出発頃の写真
寒い中,レダーを出て1時間余り,デオラリの茶屋に到着した.デオラリ(Deorali)は峠のことで,シェルパ語/チベット語のラ(La),英語のパス(Pass)に相当するようだ.なので,あちこちでこの地名を聞くことができる.
標高4,300mのデオラリでは前方にヤカワカンやチュリ,後方にアンナプルナⅢやガンガプルナを望むことができる.
茶屋では,写真のようにリンゴを売っていた.小ぶりながらRs10(15円程度)と安く,場所がらも思いながら美味しくいただいた.
デオラリを過ぎると,土砂崩れエリアの標識が現れた.ティリチョ方面のトレイルと違って,多分今の時期は大丈夫なのだと思うが....たまたま起これば谷底に真っ逆さま.
土砂崩れが起こらないまでも,積雪があるときはトレイルが不明瞭になり,かなり怖そうだ.好天に恵まれよかった.
下は,デオラリ辺りの眺め
9時40分トロンフェディ(Phedi)に到着した.フェディもまた「麓」を表す一般名詞なのであちこちで聞くことができる.ここトロンパスでも両側にフェディと称される場所があって,ここはその一方だ.
フェディにはロッジが数軒あって,ここで宿泊し翌日早くトロンパス越えに出発する人も多いようである.ガイドブックでも,しばしばここがトロンパス越えの前泊地点として紹介されている.
下は,フェディ辺りの風景
トロンフェディを過ぎると,チュルの峰々を東方真横に仰ぎながら歩く.峰の特定は....ちょっと難しい.
背後には相変わらずガンガプルナとアンナプルナⅢ峰がジャーサン川の谷の上に聳えている.この日一日最大の存在感を示しているようだ.
既に4,800mの高みに至り,木や草が完全に無くなった.先を歩くパリから来たトレッカーの後を追い,茶色に染まった大地を踏みしめてゆっくりゆっくり歩いた.それでもハアハアしてくる.大分空気が薄くなったのであろう.
午前11時頃ハイキャンプの茶屋に到着した.サンルーム形式のダイニングルームでランチを食べると,ポカポカし,昼寝してしまった.
30分くらい寝たであろうか,陽はまだ高く,先に行くことにした.少し上に上がると,茶屋の全景がこんな風に見えた.
下は,ハイキャンプ近辺の写真あれこれ
ガイドGさんによれば,5,000m地点,ヤカワに一軒の茶屋があるという.一般に,午前中通ってきたトロンフェディ若しくはハイキャンプに宿泊し,翌朝暗いうちに出発するのが普通のようだ.しかしそれでは周りの景色が見えないのであまり楽しくない.で,今日のうちにヤカワに行き,翌日十分明るくなってから出発する,と云うことにした.
さて,そのヤカワまでの道であるが,昼間陽の高いうちに歩くので,このように茶の大地に雪の白が映えてなかなか素晴らしい眺めだ.
12:45PMあっけなくヤカワに到着した.Gさんの言う通り,たった一軒の茶屋,ヤカワトロンリゲストハウス(Yakawa Thorung Ri Guest House)で,2つの客室があった.前方には明日越えるであろう,トロンパスの脇にあるトロンピーク(クタンカンの一部)が見えている.
ところでヤカワ(Yakawa)はヤカワカン(Yakawa Kang)のそれと同じだ.それで,ヤカワとは「白い顔のヤク」と云う意味なのだそうである.ではヤカワカンの山容は「白い顔のヤク」に似ているのだろうか?う~ん,よく判らない....が,そうかも知れないね.
ヤカワの周囲には白い峰がいくつもあって,このような氷河を間近に望むことができる.地図で見るとプトランヒマール(Putrun Himal)やゲンジャンや(Genjang)といった山の辺りのようだがはっきりとは判らない.
ここに泊まった体験から,以下を参考までに.
下は,ヤカワまでの写真