パリへfly to Paris

このパリへ編では,2019年5月9日成田出発のサンティアゴ巡礼(カミーノ)のための用品の準備,ルート検討と切符手配,出発前日のエアラインWebチェックイン,京成で成田へ行くとき,エティハドでアブダビへ飛ぶとき,同パリへ飛ぶとき,バスでモンパルナスへ行き宿泊したときの写真を載せました.

カミーノ用品準備camino Outfit

トレッキング用ではちょっと適さない,カミーノ特有なものを準備した.手持ちの速乾性Tシャツ,長袖,速乾性ブリーフ,速乾性ズボン各2セット,洗面具一式などに加え,以下を用意した.

  • 夏用軽量シェラフ:手持ちの冬用では重く大きくザックに入らないので
  • 軽量ハイキングブーツ:布製,ゴアブーティ,非Vibramソール(少し柔らかい)が軽い
  • 短いウールソックス:パイル織りウールは必須だが少しでも軽量化したい
  • 軽量ザック:中サイズペラペラザックを買ったが,全部入らず.結局手持ち旧ザック使用
  • ザックカバー付きコート型カッパ:ザックカバー+カッパより着用簡単で,ザック背中面が濡れない.なお下は手持ちの防水透湿ペラペラタイプ
  • スマホとプリペイドSIM(通話なし):手持ちスマホは2枚SIM使えず,どこでもネット使えるように.(なお手持ちスマホはLINE用などのため持参.LINEは2つ登録できない)
  • 軽量傘:サンダルと共にザックのヨレヨレポケットに入れて,すぐに落とした.サンダルのみ再購入
  • タッチペン:スマホ操作多くなりそうなので.ただこれもすぐになくした

水と行動食を含まず,6kgくらいあった.歩き始めて3日目パンプローナで,これでも重いので,例えばルーペ,スペア歯ブラシ,モバイルバッテリー,単3,単4乾電池.スペアUSBケーブル...など,細々抜き出し,郵便パックで自宅に送った.でもルーペがなくなり細かい字が読めず,残りUSBケーブルが壊れて代替品探しに苦労した.しかし肩の負担が少なくなったのも確かかと思う.

四国遍路比べて大きな違い(個人的)

  • 【要】シェラフ(嵩と重さ重要),薄いタオル,石鹸,仏西で使えるSIM.南京虫薬,ミシュランマップ(軽い),サンダル,クレデンシャル,パスポート,ユーロ
  • 【不要】頭陀袋と中身(線香,ろうそく,ライター,経本,納め札,硬貨入れ,納経帳(重い)など),南無大師遍照金剛の白衣(→普通の長袖シャツ),同行二人の菅笠(→普通のハット,ただし菅笠の方3人にお会いした),へんろみち保存協力会の地図(重い,宿電話重要)
  • 【同じ】速乾性下着上下,(速乾性)長袖,速乾性ズボン,ウールソックス,(以上全部2組),ハイキングブーツ,ストック,防水透湿カッパ上下,(ウインドブレーカー),ハンカチ(バンダナ),洗面具,毎日の薬,クレジットカード,スマホ,超薄インナーダウンジャケット

ルート検討と切符手配route and Tickets

本やウェブサイトの情報から,先ずは最も一般的で初心者向き,約800kmのフランス人の道(フレンチカミーノ)をまず歩く.そしてそれが順調にいった場合,約120kmと短いイギリス人の道(イングリッシュカミーノ)を歩くことにする.

フランス人の道は手元のミシュランマップに依ると標準的巡礼日数は34日間,イギリス人の道はサイトで見ると6日間くらい,合わせて40日間.それに成田ー現地空港間の日数,巡礼後翌日のミサ出席,各巡礼スタート点までの日数,休足日,余裕など加え約50日間として計画する.

フランス人の道のスタート点は仏サンジャンピエドポーで,パリから鉄道(と,場合によってはバス)で行き,帰りはサンティアゴ・デ・コンポステーラから鉄道もしくはバスでマドリード空港に行き,そこから成田に戻るのが一番容易そうだ.するとフライトは成田→パリ,マドリード→成田となり,検索サイトスカイスキャナーで検索した.そして乗り継ぎがあり,時間が長いが,どうせ毎日が日曜の身の上,出発や帰り時刻がラッシュ時間帯に遭遇せず,何よりも安い料金のエティハド便が良さそうに見えた.そして航空券の販売元がいくつか載っている中で,近所に実店舗が在るエージェントもあり,店舗でチケットを買うといくらか(4~5,000円だったか)高くなるが,初日のホテルや鉄道の手配も一緒にお願いしたいのでそこに出向いた.

エージェントの担当者は大変親切で,先ず当初買う予定案では最初のエティハド成田ーアブダビ便では,もしディレイが出たとき,アブダビでの乗り継ぎが間に合わなくなるリスクがかなりあるので,一本前のフライトにしたらどうかと提案してくれた.アブダビでの待ち時間が長くなるが,どうせ暇で,また京成や東京メトロは混んでない時間で問題ない.それにして下さいとお願いした.エティハドに関してはよく知らないが,少なくとも同じUAEのエミレーツ航空は,たとえ同じ社のフライトディレイであっても,乗継便出発時刻を猶予することなく,容赦なく出発させるそうだから.....なお空港で,ゲート締め切るから急げとか,XXさま,YYゲートへ,とか日本は過剰に親切(?)な面があるかも.JRも京成も東京メトロも,ドア閉まります,出発するので掴まれ.....と煩い.外国では静かにいつの間にか走り始めていることが多いと思う.

と云うことで,以下を手配した.

  • エティハドEY871便(成田→アブダビ),EY037便(アブダビ→シャルルドゴール),EY076便(マドリード→アブダビ),EY878便(アブダビ→成田)のチケット
  • パリのホテル(市税は含まず,現地払い)
  • パリ→バイヨンヌTGV切符(その先は未購入)

エアラインチェックインairline Checkin

エティハドのロゴ

エティハドのWebチェックイン

エティハド航空は48時間前からWebチェックインが可能だ.ただし少なくともエコノミークラスは24時間までは有料なので,私はセコく24時間以内になるまで待った.ここで注意すべきは最初のアブダビ行きEY871便が24時間以内になっても次のパリ行きEY037便はまだ24時間以内とはなっておらず,これのシート確保画面に入ろうとすると先ずクレジットカード情報入力となる.私は強制的にサイトを遮断して,こちらも24時間以内になるのを待ってシートを確保したように思う.かなり細かいがやはり安い方が好きだ.

それとシート選択はドアのところ(脚のスペースが広い)が,選択可能の色になっていたので,これを選ぼうとしたがだめだった.エティハドは付加料金が必要なようで,クレジットカード情報を予め入力しておかないと選択できないようだ.


エティハドアプリのボタン

も一つ,帰国時のチェックインに備えアンドロイドスマホにエティハドアプリを入れた.以前アルジェリアツアーでの帰国時,PC用同社サイト(上記チェックインしたサイト)にアクセスしたとき,細かい表示で苦労したので,スマホアプリならやり易い,と思った.(実際見やすく,操作性も良かった)


成田へgo to Narita

京成で成田へ

京成で成田へ

さて出発の5月9日になった.ダッフルバッグやスーツケースのない背負ったザックだけ,つまりバックパッカーの出立ちだ.一般に思い浮かべるイメージと比べ,ちと小型で軽いザックなので,本格派バックパッカー諸氏には気が引けるような....

午後京成からアクセス特急に乗り,成田空港へと向かった.ちょうど羽田から直通アクセス特急のある時間帯なのだ.


エティハドのバゲージドロップカウンタへ

エティハドのバゲージドロップカウンタへ

前日Webチェックインを済ませてあるのでバゲージドロップカウンタへ行った.ここでチェックインするカウンタは長い列を成しているが,ドロップカウンタは列がなく,すぐ受付け.ザックはキャビン持ち込みで,それにくくりつけた杖(トレッキングポール)に関しても全く問題にせず,ドロップする荷物もなしだ.

自宅で印刷した薄い紙の搭乗券(これでもOKだが)は丈夫な普通の搭乗券2枚に替えてくれた.

なおEY871便(成田→アブダビ)はANAとのコードシェア便なのでANAのマイレージを加算してくれた.


アブダビへfly to Abu Dhabi

16番ゲートからEY871便に搭乗

16番ゲートからEY871便に搭乗

EY871便は16番ゲートからの搭乗だ.ゲートの案内表示には出発が17:55から17:45に早まった旨出ている.だが実際に早まることはないであろう,多分.

ただこうしたことが乗り継ぎ先アブダビでの次のフライトで実行されると,乗り遅れの危険があるわけだ.まあそうしたことから今回は予め余裕がたっぷりあるこのEY871便に前倒しにしたわけだ.アブダビでは呆れるほど待ち時間があるのだが.....


アブダビ行きEY871便機材はB787-9

アブダビ行きEY871便機材はB787-9

アブダビ行きEY871便は,エコノミークラスのシートマップが3-3-3のB787-9だった.満席のようであったが通路側を取ってあったので問題ない.

中東系エアラインの機材は概して新しく,この機もACやUSBの差込口があり,モニターのサイズや画質もいい.ただタッチパネルの操作でおかしな反応になることが間々あるように思った.まあいいか.


アブダビ行きEY871便の食事

アブダビ行きEY871便の食事

EY871便のフライト時間は12時間弱の予定で,間食含めて3回出してくれた.写真は終わりの昼食で,オムレツにコロッケでしょうか?何れにせよイスラムのエアラインながらビールやワインを出してくれるのは喜ばしいことだ.


あと1時間12分でアブダビに到着

あと1時間12分でアブダビに到着

フライトマップを見るとあと1時間12分でアブダビに到着するようだ.黄色いトラックを見ると福岡,上海,マンダレー,コルカタ,ムンバイ,ドバイを経由して来たようだ.なおアブダビ空港は着陸後,コバスでの移動がバカに長い.

また出発から10時間22分経過とあるから,この先の1時間12分と合わすと11時間半強になろうか.やはり結構時間がかかるものですね.でもここは旅客機の無かった時代と比べて圧倒的に短時間だと満足しよう.


アブダビに到着

アブダビに到着

EY871便はほぼ定刻にアブダビに到着した.そしてすぐさまトランスファーチェックに向かい,ポケットを空にし,時計を外し,靴を脱ぎ....X線検査を通過する.別にここに限る訳ではないが,空港での放射線被曝量は病院での透視やCT検査の被曝量より多いのではなかろうか,想像だけど.

ともあれ残念ながら全く読めないアラビア文字の標識,看板類を眺めつつ次に進むに連れ,取り敢えず中東に至ったのだな~の感を抱くのだ.


パリへfly to the Charles-de-Gaulle airport

アブダビからEY037便でパリへ

アブダビからEY037便でパリへ

当初の予定通りアブダビでは膨大な待ち時間があったが,ここは不得手ながらスマホという便利な暇つぶし道具がある.ときどきパリ行きEY037便の出発ゲートの変更がないか眺めつつ,メールやテキトーにニュースサイトを見て過ごす.

またこの日5/10はラマダン期間(今年は5/5~6/3)中で,写真ゲート前待合室など公の場での飲食は控えるようお達しがあった.なおラマダンと関係なく,日常のことであるが,4:14AM一日で最初のお祈り喚起のアザーンが他のアナウンスを遮断して大音量で流れていた.


EY037便の昼食

EY037便の昼食

パリ行きEY037便は概ね定刻に出発した.時刻的にはお昼で,水平飛行に入ると程なく昼食を出してくれた.この写真を見るとトマトソースのシチュー,ほうれん草入りオムレツ,ソーセージなどであったか.クロワッサンにワインが添えてあるところがパリ便にふさわしい.


EY037便はA380-800機

EY037便はA380-800機

EY037便はA380-800機だった.A380の最大顧客はエミレーツ航空だそうだがエティハドも同じ国のエアラインだし,しかもパリ行きなので妥当なのであろう.ただマグネット着脱式ヘッドホンの片側が壊れていて聞こえなかった.ただし直ぐさま交換してくれた.

エティハドのいいところはNHKを含めてリアルタイムのTV放送が見えることだ.ただ技術的問題なのか時々途切れるのはちょっと惜しい.NHKはせっかくの日本語なのに結構つまらない(もちろん個人的に)コンテンツが多い.


EY037便はあと一時間弱で到着

EY037便はあと一時間弱で到着

機はアブダビを発ち,イラン,トルコ,黒海を抜け,ベオグラード,ミュンヘン近くを通過し,仏領内に入ってきた.5時間14分飛び,あと53分あるようだ.

ここで私は新しいファーウェイの格安スマホにSIMを入れようとトレイを引き出すため横の小穴にピンを挿し込むが開かない.4,5日前に同じトレイを引き出し,マイクロSDカードを入れたのに....おかしいな~と思い,も一度よく見たらトレイ反対側にも小穴があった.目も頭もまたまた年取ったな~そしてそこにピンで挿したら難なく開き,Three.co.uk社ナノSIMが入れられた.なお飛行中なのでネットアクセスを試すのは着陸後になる.とりあえず添えてあった日本語説明書に従いテザリングon(これで英以外,仏,西などで使用可になるようだ)に設定した.

ところで新しく買ったファーウェイの格安スマホは,2年ほど前,2倍半ほど高価だったASUS製に比べて私の用途では遜色ない,いや指紋認識など圧倒的に高精度で,雨で指が濡れている場合など除き,一発でロック解除が決まる.顔認識も高精度だが,こちらはちとウザく感じるので切ってある.


EY037便はパリに到着

EY037便はパリに到着

EY037便はパリ,シャルルドゴール空港ターミナル2に到着した.イミグレーションはあっという間に済み,モンパルナス行きバスが出るというターミナル1出口に向かう.


モンパルナスへgo to Montparnasse by bus

モンパルナス行きバス乗り場

モンパルナス行きバス乗り場

ターミナル1出口辺りでバス乗り場を訊き,ここに至る.出たところ直ぐだ.そしてバス切符売場を訊き,そこの券売機で買おうとするも.....全部仏語で解らない.昔パリのメトロでお上りさんの自分が券売機でまごまごしていたら,脇から手が伸びてきて,「俺が買ってやる」と言われお札を引っ張り取られたことがあった.そして「返せ!」と喚いたら,コインをジャラジャラ(額は不明だが少額)渡されたことがあった.そして男は自動改札の上をジャンプしてホームに入って逃げていった.

今回は近くにいた人に操作を訪ねたら,親切に操作してくれて,クレジットカードで無事買うことができた.18ユーロだった.ありがとうございました.

このことから例えば,日本の病院の精算機でも,バーコードをかざすか,若しくは診察券を入れよ,支払いは現金かカードか,診療明細書が要るかいらないか.....,など日本語で表示され,それに応えて操作を続けるが,多分多くの外国人患者は操作が大変だろうな~とか連想した.今度そうしたことがあったら手伝おうと思う.


モンパルナス行きバスに乗る

モンパルナス行きバスに乗る

バス乗り場は1番から4番くらいの発着場番号が振られている.このバスは何番の場所に並ぶのでしょうか?と別の人に訊いたら,1番かな,でもまだ来てないよと言うので,1番近くで待つ.その人にあなたも都心に行くのですか?と尋ねると,いやスイス国境近くの小さな町だという.家はそことフロリダに所有し,夏は仏で,冬はフロリダで暮らすのだそうだ.すごいですね.昔眼鏡のビジネスをやっていたので福井県には何度も行ったことがあるそうだ.

そしてそのうちモンパルナス行きバスが向こうに見えた.一番乗り場に来るまで待とうとしてたら,「あれだ,乗りなさい」と言ってもらい,乗り込んだ.日本では行き先別に乗り場は固定されているが,パリでは空いた乗り場に停まるようだ.停車中バス先頭の表示を見て,行き先が合ってたら乗らないといけない.そーなんだ~

ということでバスは出発した.シャルルドゴール空港はパリの北東に位置するが,空港から都心に近づくまでは高速道路で,緑豊かな田園地帯を通過する.成田空港から箱崎に行くリムジンバスのような感じだ.


落書きは仏文化

落書きは仏文化

ヨーロッパ一般にそうであろうが落書きが多い.写真は誰かしらの所有地を囲む塀であるが,格好のカンバスとして使われている.

文字だけでは理解できないので絵も添えて下さい.


パリ都心に入ってくる

パリ都心に入ってくる

バスは高速を降り,パリ都心に入ってきた.そして交差点や信号が現れ,速度はもちろんがたっと落ちた.歴史を感じさせるデザインの建物が多い.


セーヌを越える

セーヌを越える

バスはパリのまん真ん中に向かい,そしてセーヌ川を渡った.遊覧船が多く停泊している.雨が降ってきたし,空も雨雲で冴えないが青空の下であればもっと映えるであろう.


モンパルナス駅前に到着

モンパルナス駅前に到着

バスはモンパルナス駅前に到着した.駅の真ん前なので,明日乗る予定の駅構内を覗いてみた.10本以上のホームが同一平面に平行に並んでおり,ある程度ややこしい東京駅などと比べて解り易そうだ.

ついでに駅構内のショップでサンドイッチやジュース,ビールなど買う.これでホテルから出ずに夕食とし,すぐに休むことができる.

そして雨が降っているので傘を用意し,駅からホテルに歩いた.駅からホテル方向を眺めたのがこの写真.


カンパニールホテルに到着

カンパニールホテルに到着

モンパルナス駅から傘を差し,googleマップを見ながらカンパニールホテルに到着した.駅から7,8分の直線短距離で助かった.

レセプションで予約の名を告げ,市税8.8ユーロを支払い(宿泊代は日本で支払い済),キーをもらう.動作がスムーズではないシンドラーかどこかのエレベータで上がり,部屋に入った.コンパクトだが十分で,またこの先しばらくないであろうバスタブが備えられていた.うれしい.


ホテルの外は意外と緑多し

ホテルの外は意外と緑多し

パリは夏時間なので多分遅くまで明るいであろう.ホテルの外は意外と緑が多く,プラタナスであろうかかなり高く伸び,枝を広げている.

そしてすぐにお風呂に浸かり,出るとビールを飲んで眠くなった.明日は早いことだし寝るか,ということで早くに寝てしまった.