巡礼30日目:リバディソ・ダ・ バイショへday 30:Ribadiso da Baxo
この巡礼30日目:リバディソ編では,2019年6月10日朝パラスデレイのアルベルゲを出発し,レボロイロ,フロレス,メリデ,ボエンテを通って,リバディソの宿に到着するまでの写真を載せました.
リバディソ・ダ・ バイショ付近のGoogleマップmap around Ribadiso da Baxo
濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離27.19km,歩行時間6h30min.
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パラスデレイの朝Palas de Rei
聖ティルソ教区教会
パラスデレイでは東の外れに泊まっていたので,今朝はパラスデレイ村の中心部へ,そして西端へと歩く.
そして途中,教会があった.聖ティルソ教区教会(Parroquia de San Tirso de Palas de Rei)と呼ばれるようだ.こちら側部分や鐘楼はまだ新しいように見える.
聖ティルソ教区教会ファサード
こちら側,入り口サイドは石壁の表面など見ると,ちょっと古く見える.実際教会は12世紀終わりに建てられ,ロマネスク様式の半円形アーチや装飾のある柱はその当時のままであるらしい.
上写真辺りの部分はロマネスク様式が保存されず,簡略化され改修されたようだ.
パラスデレイの村は続く
パラスデレイの村は続いた.この辺りは大きな建物もある.ホテルや役所などであろうか.
車道脇の巡礼路を行く
明るくなり,巡礼路は車道脇を通るようになった.少し先は大きな木で覆われているからまた暗くなるだろう.でもこうした木陰の道はとても快適なのだ.
オレオがどんどん現れる
今日はオレオ(Horreo)が,次から次へとどんどん現れる.写真のものは薄いがとても長い.貯蔵する穀類などの出し入れには狭くて大変なように見える.横壁が取り外し可能なのであろうか.
横壁の縦格子には多分僅かな隙間が設けてあり,通気性を持たせてあるのかな.通気性を良くするには確かに本体が薄くないといけない.また屋根の庇は比較的長いが,通気のための横壁隙間から侵入する雨を防ぐための長さなのであろう,といろいろ想像してみた.
再び林の道へ
巡礼路は再び林の道となった.結構なことだ.轍があるのでトラクタの草刈り機が通り,脇の伸びた草を払う作業が時々あるのであろう.
いろいろな畑の風景
牧草地,耕したばかりの土の畑,麦畑などいろいろ見える.それに植林された林,自然のままの雑木林,いい眺めだ.
レボロイロLeboreiro
レボロイロのエリアに入ってきた
畑の中を暫く歩き,レボロイロ(Leboreiro)のエリアに入ってきたようだ.ここでもオレオがあちこちに見えるが,この一棟を見るに,正面にドアはなく,側面が羽目板の出入り口になっているように見える.まあいろいろ面白いですね.
レボロイロの村
この辺りがレボロイロの村の始まりであろうか.白い壁,黒い窓枠,赤い瓦屋根に統一されている.
レボロイロ村の旧市街
石畳の道で,両側の建物もなかなか中世風だ.きっと旧市街エリアに相当するのじゃなかろうか.
バスケットに藁葺き屋根のオレオ
大きめのバスケットに藁葺き屋根が架けられたオレオ(Horreo)の原型らしい.バスケットの土台には短いが一応鼠返しも設けられている.
そして貯蔵物の出し入れはどうするのか,多分藁葺き屋根がパカッと外れるのであろう.ただ脚立がないと上まで届かないか.
古い石橋
レボロイロ村を過ぎると小川が流れ,中高アーチ型石橋が架かっていた.小さいが中高三角形で普通の車高の車では腹を擦る.ということで車の無かった時代,相当昔に作られた橋でしょう.
フロレスFurelos
フロレスの入り口辺り
レボロイロ村の次はフロレス(Furelos)の村に入ったようだ.巡礼路脇にはWeber Saint-Gobainのロゴが入った建物群が見える.モルタルやタイルなどの建設資材メーカーのようだ.
フロレス新市街と公園を行く
Weberに続き企業のような建物が続く.そしてその前は随分と広い公園になっており,巡礼路はそこを通過する.巡礼路も新しく作られたもので素晴らしいが,イマイチ味わいに欠くようでもある.
馬の放牧
公園を抜け牧草地になった.馬が数頭放たれている.草は食べ放題だが,それでも食べ切れないほど良く茂っている.ところでスペインの馬は主にスポーツ用とか競馬用とかであろうか.稀に巡礼用もあるらしいが,一度も見てない.
多連アーチの石橋
馬を見た後少し行くと川があった.フロレス川(Rio Furelos)だそうだ.
そしてそこには多連アーチの石橋が架かっていた.上のものより大きく,やはり中高であるが,その中高加減はさほど大きくはないように見える.スポーツカーででもなければ通り抜け可能かな.
水位がちょうど半円アーチの下で,アーチが影と合わせてきれいな円を描いていた.
フロレス村旧市街
橋を渡るとフロレス村旧市街だった.ここも石畳の通りで,なかなか趣がある.
写真中央に見える鐘楼はフロレス聖域のサンフアン(聖ヨハネ)(San Juan de Furelos Sanctuary)で後で中を見せてもらう.
フロレス聖域のサンフアン教会礼拝堂
さて礼拝堂内部を見せてもらった.主祭壇は複数の青い円柱で囲まれた内側に一体の男性立像が祀られている.この方がサンフアン(聖ヨハネ)なのでしょうか.そうでしょうね.
メリデMelide
メリデに向かう
フロレスの後はメリデ(Melide)の街に向かった.この辺りの巡礼路は車道の脇だったと思う.メリデまでは大した距離でなく,直ぐそこに見えていた.
メリデのタコレストラン
メリデの街に入った.メリデは茹でタコ料理が評判で複数のレストランがあるという.私は誰かに聞いていた,街に入って2軒め,写真左側タコ絵のレストランに入った.
まだお昼には早い時間だが,巡礼者がどんどん入っていき,席が塞がっていった.スペインやイタリアなど南ヨーロッパの人たちは元々タコを食べるであろうが,どうやら中欧や北欧の人たちもお店に入ってくるようだ.
これがメリデのタコ
これがメリデのタコだ.茹でタコを刻んで,オリーブオイルなどのソースを絡めたものだ.バゲットも付けてある.私は普段朝(午前)は飲まないのだが,タコとかだと反射的にビールが欲しくなるので,それも頼んだ.
そしてわさびと醤油ではない,この味もなかなかいけると思った.美味しかった,ごちそうさま.
レジ兼調理場
入り口脇にレジ兼調理場がある.一人で調理とレジ係兼任することで,人手不足解消を図っているのだ.中央奥寸胴鍋がタコ茹で鍋だ.特別変わった手を用いているようには見えない....が,実は秘密の技が隠されているのか.
お勘定はカードが使えて,客も調理人も手間が省けていい.概してスペインも日本のように現金決済が多いので不便なことが多い.
聖ルカ礼拝堂
タコレストランの,道路を挟んだ斜向いに教会があった.聖ルカ礼拝堂(Saint Roque Chapel)のようである.つい近年の1949年創設であるが,ファサードは中世の聖ピーター教会の伝統,それにガリシアの中世伝統アートを受け継いでいるらしい.
確かに入り口アーチなどは近年ではなく,ロマネスク様式のように思える.
メリデの街は続く
メリデの街は大きいので暫く続いた.歩道は広いが街路樹はまだ植えたばかりで,これからの成長を待つようだ.
建物は新しいタイプが多いが,伝統的なものも所々に見える.
牛はシェスタに入った
メリデの街が過ぎ,郊外の放牧地帯に入った.まだ早い時間だが牛は既にシェスタ体制に入ったようで,座り込んでいる.でも牛は,反芻という言葉通り,寝ている間も食べたものを戻し,また食べ返しているんですよね~
ボエンテBoente
ボエンテに入る
メリデの次はボエンテ(Boente)に入ってきた.先ずオレオがまた目に入り,眺めたくなる.ここのオレオは横壁の隙間が大きく設けられ,風通しを重視した設計になっている.そのため雨が入り易い副作用もある筈で,屋根の庇が長くなっている.いや~やはりそれぞれ工夫されてますね.
それと地上からの外敵侵入に対しても,大きなネズミ返しで防御を固めている.まあ,これで大丈夫でしょう.
ボエンテ中心部に至る
やがてボエンテ中心部に至った.はっきり覚えてないが,ここは形態からして給水場であったように思う.でも水は見えないですね....
ボエンテの街も上記メリデの街と同じように,新しいデザインの建物が多く,時々伝統建築が混じっている.寂しいことだが伝統建築は徐々に減っていくのでしょうね.
ボエンテのサンティアゴ教区教会
ボエンテの街を進むと真っ白な教会に出合った.ボエンテのサンティアゴ教区教会(Igrexa Parroquial de Santiago de Boente)と呼ばれるそうだ.外観が真っ白で,シンプル,それに時計が前面に出ていることが目立つ.
ボエンテのサンティアゴ教区教会礼拝堂
サンティアゴ教区教会礼拝堂を見せてもらった.外観に劣らず内部も白を基調としたシンプルでさっぱりしたデザインだ.
主祭壇の像はサンティアゴ教会なので当然であろうが杖を携え,ひげを蓄えたサンティアゴである.私達巡礼者には解り易い点だ.
林の道になる
ボエンテの街を抜けると林の道に入った.林の道はいつもいいが,木漏れ日のある晴れたときは特に美しいと思う.
ランも咲いていた
道端ではランも咲いていた.長い今回の歩きで初めて出合ったと思う.
何であるか不明な装置
歩いているとこんなものが道端にあった.初めて見るものであるが,はて何であるか全く不明な装置.何か手がかりが欲しいが.....
トウモロコシ畑になる
得体の知れない物体を過ぎて行くと,トウモロコシ畑になった.初秋頃になれば大きく伸び,そしてたくさんの実を結ぶことだろう.
リバディソ・ダ・バイショRibadiso da Baxo
リバディソのエリアに入る
トウモロコシ畑をさらに進むと,向こうに家が点在するリバディソのエリアに入った.手前の藪草や向こうの斜面の畑や家々の眺めが素敵だ.耕地には適さないのか,丘の上は雑木のままであるのも興味深い.
初めてのユーカリ林
これまで通過してきたところでいろいろな林,例えば松,ポプラ,名の知らぬ大木,雑木....などあったが,ユーカリはここが初めてだ.整然と植えられているのでもちろん植林だが,よく育つものですね.
リバディソに到着
リバディソ,正しくはリバディソ・ダ・バイショ(Ribadiso da Baxo)に到着した.目の前の川はイソ川(Rio Iso)で,架かっているのは中高のアーチ石橋で,多分相当歴史がありそうだ.
そして橋の向こう,赤い屋根が目指すアルベルゲ(Albergue publico municipal de Rivadiso)だ.
橋を渡りチェックイン
橋を渡り,アルベルゲに到着し,チェックインした.このレセプションも,シャワールームも,ベッドルームのある母屋とは別棟であるが,お手洗いは母屋にもあるので夜も問題無さそうだ.
別棟シャワールームの先は草地で,時間帯によっては牛が草を食んでいたりして,ちょっと驚いた.その庭にチェリーも実っていたので摘んで食べてみた.それなりのサイズや味であるが,若干の罪悪感とお得感を共に味わうことができた.
お隣はバー
リバディソのアルベルゲは村の入口で,周りに何も無いのだが,お隣さんだけはバーなので助かる(これがないと食事ができない)
早速訪ねてハモンなど簡単なおつまみでワインを頂戴する.
ビールも美味しい
ワインも美味しいがビールも美味しいので注いでもらう.普通は順序が反対の場合が多いかも知れないが,逆もまた真なり,とも言える.ピザと合わせ美味しかった.