巡礼31日目:ペドローソへday 31:Pedrouzo
この巡礼31日目:ペドローソ編では,2019年6月11日朝リバディソのアルベルゲを発ち,アルスーア,サルセダ,サンタイレーネを経由し,ペドローソに至るときの写真を載せました.
ペドローソ付近のGoogleマップmap around Pedrouzo
濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離22.68km,歩行時間6h18min.
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リバディソ・ダ・ バイショの朝Ribadiso da Baxo
リバディソの村を進む
6月11日未明激しい雨音にびっくりして目覚める.そして朝になった.激しい雨は幸いかなり小降りに変わっていた.ただこの先どうなるか判らないので,カッパは上下とも着用し出ることにした.宿泊したリバディソのアルベルゲは村の入り口にあったので,どんどん村を突き抜けて進んだ.
まだ少し雨模様なので,先行く人もカッパ姿だ.
感じの悪い自販機
屋外に自動販売機はめったに設置されてないが,たまに見かける.窃盗防止の為,金網で囲われ,商品#入力ボタン,コイン入れスロット,同返却皿,商品出口に開口部がある.
とにかく感じの悪い自販機で,私はとても使う気になれない.ところでアルベルゲ内では飲料や菓子パン,スナックなどの自販機はこうした金網はもちろん無く,概して値段も安い.ただ日本の自販機のように商品ごとに在庫有無表示を兼ねた選択ボタンのある優れた方式は見ない.番号入れたり,それで値段を見たり,まどろっこしいことこの上ない.でも,まあ金網はないのでいいか.
畑地帯に出る
リバディソの村は過ぎ,畑の中に入っていった.この辺りは牧草地が多いかな.
畑の向こうには別の村も見える.
アルスーアArzua
アルスーアの街に入る
巡礼路はそのうちアルスーア(Arzua)の街に入ってきた.
街の建物は近代建築が多いようだ.つまり石積み建築などはあまりなく,他都市では新市街に相当する辺りの風景だ.いやこの辺りは実際アルスーア新市街なのかも知れない.
バーの前で待機する巡礼犬
この応急セットのバックパックを背負ったワンちゃんは,一週間前ビジャフランカのアルベルゲ(Albergue de peregrinos Ave Fenix)で同宿した巡礼犬だ.あのヒゲのご主人がこのカフェで食事中こうして玄関で待っているようだ.健気な忠犬だ.
アルスーアのサンティアゴ教区教会
アルスーアの街を進むとアルスーアのサンティアゴ教区教会(Parroquia de Santiago de Arzua)があった.これまでも同名の教会に出合ったことがある.
使徒サンティアゴに捧げられ,この地域に古代からあった寺院の上に建てられたそうだ.鐘楼(の一部か)は建設当時から維持されてきたもので,正面3つの丸窓を備えた石積み壁は新しく修復された部分のようだ.
1936年から1942年の間,軍の兵舎として使用された歴史があるそうだ.
ここがアルスーア旧市街か
そのうち巡礼路は狭い石畳の道になった.自動車走行は無理そうなので,車のない時代にできた街,即ち旧市街であろう.
ただお店とかあまり見当たらず,ちょっと寂れた感じであろうか.
アルスーア市街を抜け酪農地帯へ
アルスーア市街を抜けるとまた牧草地の多い酪農地帯になった.ここでは牛がゴロゴロしている.牛はいつもこんな格好していることが多い.
人も食べて直ぐ寝ると牛になると聞くので,牛が食べて寝るのは昔から真実なのであろう.
大きな白馬
とても大きな白馬だ.立派な体格で,走れば速そうだ.
牛とは逆に馬が寝ている姿はあまり見ないような気がするが.....つまり馬は横にならない....かな?
サルセダSalceda
アルスーアの次はサルセダに向かう
アルスーアの次はサルセダに向かう.ただその間には幾つもの小さな村が存在する.
先ず白馬を眺めた林を抜けると各種植物の畑地帯になった.手前の葉っぱはジャガイモでしょうか.そしてその先は麦であろうか.とてもいい眺めだ.
生えたばかりのトウモロコシ畑
きれいに作られた畝に若い芽が出ている.多分トウモロコシであろう.それにしても随分広い畑で壮観だ.
大きな庭の在る農家のお宅
随分と広い前庭のあるお宅だ.しかも塀とか垣根を作らず,その脇を巡礼路を通している.
雨は一応上がったようで,陽が照り,影ができる.スペインの太陽は遅いので,この時間はまだ陽の位置が低く,影は大変長い.
歩き巡礼と自転車巡礼とが行く
少し傾斜のある林の巡礼路になった.自転車巡礼者も多少の悪路は行くので,ここでも一台下っていった.
ところで貝殻を下げてない普通のサイクリストは,巡礼路は避けて走っている.まあ暗黙のルールというか,それが常識でしょうね.
クレデンシャルスタンプ所
巡礼路脇にテーブルがあり,クレデンシャルに押すスタンプが置いてあった.この上に座らないようにとの注意書きと,ミニチュアオレオのようなドネーション入れ(だったと思う)が置かれていた.
バーとか教会とかではない場所のスタンプは珍しい.
切り通しの道
巡礼路は切り通しの道に入った.木の根が側面に這い,崩れるのを防いでくれているようだ.
サルセダの村になる
車用だがサルセダの標識があった.つまりこの辺りがサルセダ村になろう.特段変わった村ではないだろうが....と思いネットでみたら人口8,800人余りの大きな街のようである.
巡礼ワットさんの碑
巡礼路脇にこのパネルが嵌め込まれていた.巡礼だったワットさんの碑のようだ.巡礼の途中この辺りで倒れたのでしょうか.
サンタ・イレーネSanta Irene
サルセダを過ぎサンタイレーネに入る
サルセダを過ぎサンタイレーネ(Santa Irene)に入ってきた.しばし見なかった羊牧場があった.ころころ良く肥えている.
サンタイレーネ入り口の緑地公園
サンタイレーネ入り口には緑地公園があった.左の男性は村の清掃局職員で,芝刈り機を運転し作業中だ.
ここにはテーブルとベンチが備えられ,休憩にちょうどいい.私もここで腰を下ろし,ザックからバナナか何かの行動食を取り出して食べた.
サンタイレーネの村
サンタイレーネの村になった.住宅は密集せず,疎らに配置されている.また車道脇に未舗装巡礼路が並行している.大きな柳など,所々に並木が見える.
サンタイレーネ村を抜け,ユーカリ林に
サンタイレーネ村を抜けるとユーカリ林に入っていった.高い丈の木が多いが,道幅は十分広く明るい.
ペドローソPedrouzo
ペドローソの街に入ってきた
やがてペドローソ(Pedrouzo)の街に入ってきた.入り口近くにインフォメーションがあり,立ち寄り街のマップを頂戴する.そして近そうなアルベルゲとそこへのルートを教えてもらう.
聞いた通りのルートでアルベルゲを訪ねた.そしてレセプションで部屋が取れるか尋ねた.するとコンプリート(Full)で空きがないということだ.早い時間に到着したが,やはり満室になることがあるのですね.
そしてオスピタレラのおねえさんは,ここが良いのでは,と比較的近所のアルベルゲを勧めてくれた.
アルベルゲ確保
そしてお勧めのアルベルゲ(Albergue Porta de Santiago)にやって来た.5分とかからない近距離だった.ここは男性のオスピタレロで,空きは十分で問題なかった.シャワーやランドリーの説明を聞き,シーツセットをもらい,ベッドルームに行く.
アルベルゲのベッドルーム
ベッドルームの中央はガラス張りの吹き抜け中庭になっている.また電源やシャワー室の作りは良かったと思う.
そして驚いたのだが,これまで幾度か同じ宿になった78歳コリアン男性と(多分)お嬢さんのペアと,同室になった.やあやあオラと挨拶する.なお少なくとも男性はスペイン語を話す.そしていつも非常に早い時間に出発するのだが,そのためここにもとっくに到着していたようである.
アルベルゲ近くのバーでランチ
アルベルゲ近くにはバーがあった.とても大きなバーで,カウンターが真っ直ぐ一つというのではなく,Ω型の巨大なものだ.吉野家のカウンターを大きくかっこよくリフォームした感じか.
先ずはビールを頼み,メニュー一番下,何でもかんでも全部入りダブルバーガーを作ってもらった.美味しく腹いっぱいになった.
スーパー途中の市役所
夕食と明日の朝食はアルベルゲのダイニングルーム(通りに面した部屋)で摂ろうと思い,スーパーに出かけた.ちょっとした街には,大きなスーパーがあることが多く,ありがたい.
スーパーは街外れ辺りだったが,シェスタで休みとかなし,商品も何でも揃ういい店だった.私には定番のチーズ,ハム,サラミ,サクランボ,バナナ,柔らかい丸パン,水,それにビール,重かった.
そして市役所が在ったので寄ってみた.役所に興味があったのではないが,庭にニワトリの像があったので,どうしてと思ったからだ.
市役所のニワトリ像
これがそのニワトリ.サントドミンゴのニワトリを見てきて,その背景の話が興味深かったので,ここペドローソのニワトリも何かストーリーがある筈.....と思ったのだ.
そして検索して見たところ,私同様このニワトリは何だろうと記している人がいたが,やはり真相については解らず,カルザーダ聖ドミンゴ,奇跡の雌鶏と雄鶏(The hen and the rooster miraclede la Calzada)に関係あるのじゃなかろうか....といった記述に留まり,疑問は解決してないようだった.やはり市役所の窓口で訊いてみないと判らないですね.