巡礼16日目:レディゴスへday 16:Ledigos
この巡礼16日目:レディゴス編では,2019年5月27日カリオンの朝アルベルゲを出発し,カルサディージャを通り,レディゴスに至ったときの写真を載せました.
レディゴス付近のGoogleマップmap around Ledigos
濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離24.02km,歩行時間5h13min.
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カリオン・デ・ロス・コンデスCarrion de los Condes
カリオンの朝焼け
カリオンの修道院アルベルゲで目覚める.東の窓を眺めると,屋根上の空が赤く染まっていた.ただ雲は結構ある.今日の天気がどうなるか判り難い空だ.
カリオンの街を東へ
前日はカリオンの街を僅かしか歩かなかったが,今日は東へ行くため,その先へとどんどん進んだ.意外と大きな街で,ちょっとびっくりした.
ただ街は目覚めておらず,僅か巡礼者の歩く姿を見る程度だ.
サンティアゴ教会
少ししてサンティアゴ教会(Iglesia de Santiago)が見えた.
12世紀中頃に建てられ,1811年大火災の補修を含め,数世紀に渡り幾多の改造が施されてきたそうだ.
ちょっと切れてしまったが,道路に面した壁面のレリーフ像が印象的だった.
カリオン川の橋
カリオン川(rio Carrion)の道標があり,石橋が架かっていた.石橋も結構歴史がありそうだ.両側の歩道には所定間隔でバルコニーが設けられている.バルコニー下は積石で,重要な構造部材の一部を形成している.
サンゾイロ修道院ホテル
歩いて行くと大きな建物の縁にHotel Real Monasterio San Zoiloの看板が掲げられている.そしてその正面に進むと,この写真のように随分と立派なファサードを望む.
現在はホテルとして運用されているのであろうが,元は11世紀にサン・ゾイロ修道院として建設されたそうだ.ロマネスク様式が基本となっているが,後の改修で別のデザインも加わっているのかも知れない.
カリオン郊外になる
橋を越えて行くと,徐々にカリオン郊外になっていく.
巡礼路も抜かりなく整備され,またモホンも立ち,カミーノらしく,また単調になってくる.
野道になりいわし雲の下を歩く
カリオン郊外が過ぎ,畑地帯に入った.青空の一部にはきれいないわし雲が浮かんでいる.なかなかきれいだ.
さて無人17km区間は既に始まっているのだが,歩きがいありそうですな.
カルサディージャ・デ・ラ・クエサCalzadilla de la Cueza
ほぼ平らな未舗装路を行く
周囲は殆ど麦畑で,巡礼路は幅広い未舗装路だ.畑も道もほぼフラットでどこまでも続くように見える.
この辺りで,前日ボアディージャで私を追い越していった早足のコリアン兄妹,Hyさん,Seさんがまた追いついてきて,ハロー,ペラペラペラと言うやいなやすごい勢いで抜いていった.ほんと早足です.
移動販売車
いつもいるとは限らないのでしょうか,この日は椅子を並べた移動販売車が待機していた.多くの人は行動食を携えているためか,あるいは17km程度であれば大して問題ないのか,このときはあまり立ち寄っている姿が見えなかった.予め確実に営業していることが判っていれば違ってくるでしょう.
カルサディージャが見えてきた
カルサディージャ,正しくはカルサディージャ・デ・ラ・クエサ(Calzadilla de la Cueza)が見えてきた.
相変わらず畑も道も真っ平らだ.ちょっと単調な眺めの中で,村の出現は刺激を与えてくれる.
ユーモラスな干し草ロール
カルサディージャに入る辺りの農家の庭に家畜飼料となる干し草ロールが置いてあった.ロール端面に漫画チックな愉快なマスクを付けている.通る人に和みを与えようとするオーナーの心遣いを感じます.ありがとうございます.
カルサディージャ入り口
カルサディージャ入り口に立つと2軒のアルベルゲ,若しくは2棟からなるアルベルゲ(ミュニシパルの)が建っている.
ここで宿泊する人は,選択できていいかな.少なくとも左側アルベルゲはバーを併設しているから便利そうだ.
左のバーでオレンジジュース
左のバーでオレンジジュースを作ってもらった.スペインではも少し南のエリアはオレンジの名産地で,オレンジジュースはどこで飲んでも美味しい.
前日作ってもらったボカディージョ
表のパラソルに座り,前日作ってもらったボカディージョのアルミホイルを開けた.挟まれているのはチーズと生ハムと,その内側に何か....入っていたかな.
そして作ってくれたレストランマスターの親切さを思い出しながら頂いた.
カルサディージャの村中を通る
巡礼路はカルサディージャの村中を通っていった.道の両側には住宅が並び,お店などはあまり目立たない(あまり注意深くは見てないが)
住宅は比較的レンガ造り,瓦屋根が多いように見える.また通りは石畳ではなく,普通の舗装だったと思う.
日干しレンガの塀
日干しレンガの塀があって驚いた.これまで歩いてきた中で初めて出合ったように思う.きっと雨が少ないのでしょうね.
カルサディージャ村を抜け,また野の一本道へ
カルサディージャ村を抜けると,また野の一本道となった.一部車の量は多くないものの車道の縁が巡礼路になっているところがある.だが写真のように巡礼路が車道と並行して走るところがず~っと多い.もちろんその方が安全で快適だ.
レディゴスLedigos
畑の区画と作物
この辺りは比較的平らだが,畑の区画は直線でなく,自由曲線的だ.一方道路はかなり真っ直ぐなところが続く.
その曲がった区画ごとに作物や耕された土の色あいに塗られ,きれいだ.多分土地は代々相続され,また一区画が広いので真っ直ぐに区画し直す必要性が低いのでしょうね.
巡礼路は右に折れる
車道が真っ直ぐに続き,巡礼路はそれを跨ぎ,右に折れる辺りに来た.
折れた先には建物が見えるのでレディゴスの村であろう.
レディゴス村の入り口
巡礼路はレンガ作りの家に挟まれた道になった.そしてLedigosの道標が立てられている.こちらもひっそり感漂う佇まいの村だ.まあこれが普通と言えば普通であるが.
バーカウンタでチェックイン
アルベルゲ(Albergue La Morena)は村の反対側と言うか,終わりというか端っこの方で,直ぐ見つかった.
アルベルゲは右のバーに左側一階にレストランを併設し,ベッドルームはその上の2階に設けられている.
バーカウンタがレセプション
入り口はバーの前だけだ.そこに入って,アルベルゲのレセプションはどこでしょう,と訊くと,ここです,という.なるほど.
そしてパスポートとクレデンシャルを提示し,記帳してもらい,シーツなどもらい,中庭を通り2階のベッドルームに入る.
ベッドの確保
どのベッドを選んでも良いそうで,適当な下段を選び,シーツを張り,シェラフを置く.
少ししたら,ヨーロッパの大団体の皆さんが現れ,私ほどではないが結構年配女性もいて,既に下段が塞がっていたので残念がっている人も居られた.
お手洗いやシャワー室はベッドルームに隣接しており,細かいことながらシャワー室は着替え置き場など確保され使いやすかった.
よく整備された中庭
ベッドルームからの階段を降りると,そこにビールとつまみの自販機があり,そこからドアを開け,写真の中庭に出る.出たところにはちゃんとテーブルが用意してあり,ビールを飲む仕組みができている.ただアルベルゲ内自販機のビールは一般に安いが,ここは2ユーロと高めだ.バーの値段と合わせているようだ.
芝生はよく整備され,右側はレストラン,左側には(見えてないが)ランドリーがある.
レディゴス村の教会
村の中を散歩してみた.丘の上に上ると比較的小さな教会が建てられていた.ぐるり一周りしたが,どこも開いてなかったので覗けない.
外観を見ると,全体はレンガが多用された造りに見える.ただし,写真で右側面は漆喰であろうが白いので,そこは石造りかもしれない.
名称はiglesia parroquial consagrada al Apostol Santiago(使徒サンティアゴに捧げられた教区教会)らしい.当初13世紀頃建設され,現在の形は17世紀ころにできたようだ.名称からして巡礼路に縁深い教会であろう.
教会の丘から見たレディゴス村
丘から眺めると赤い瓦にレンガ造りの家が多いようだ.ただし総戸数は多くない.近年の国勢調査によれば,人口96人ということだ.
ところでレディゴスの標高は889mということで,思っていたより高いが,それはこの丘であろうか(尤も丘は10mレベルに過ぎないが).
アルベルゲのレストランで夕食
7:30PMころようやくアルベルゲのレストランが開店してくれた.他にレストランやバーはないので,少なくとも自炊しない宿泊客は一斉にここに集まった.私はスペインの3人グループの皆さんと相席した.
そして多くの人と同じように巡礼者メヌーをオーダーする.ただ残念なことに水は付くが,ワインは付かないそうだ.やむを得ないので別途頼むとバーからグラスで運んできてくれた.例によってバーのワインはちょこっとしか注がれないので一杯ではとても足りない.
出してくれた巡礼者メヌー
二の皿はビーフにしては白っぽいな.違うものだったかな.アイス(サンドイッチタイプ)は例によって,スーパーで買ってきたものをそのまま出してくれてる.もちろん慣れたが.
さてこうして5月27日は終わっていった.およそ半分経過したことになろう.