巡礼20日目:ビジャダンゴス・デル・パラモへday 20:Villadangos del paramo
この巡礼20日目:ビジャダンゴス編では,2019年5月31日レオンの朝出発し,トロバホ,ラビルヘン,バルベルデ,サンミゲルを経て,ビジャダンゴスに至るときの写真を載せました.
ビジャダンゴス付近のGoogleマップmap around Villadangos del paramo
濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離20.66km,歩行時間4h47min.
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レオンの朝Leon
5月31日朝レオン市庁舎を通過
5月31日レオンのアルベルゲで目覚める.アルベルゲで朝食を頂くと,まだ薄暗い中早速出かけた.
巡礼路の道標に従い歩くと,朝のカテドラルなど改めて眺める.そして写真のような立派な建物も見る.ちょっと見教会のようであるが,各種旗が掲げられており,ようやく市庁舎と判る.いや~すごいですね.
なおレオン氏の人口は13万人くらいで,減少傾向のようだ.
緑地と旧サンマルコス修道院
そのうち巡礼路は緑地の中を行く石畳の道となった.サンマルコス広場(Plaza de San Marcos)のようだ.
右側は旧サンマルコス修道院(Monasterio de San Marcos)で,現在は一部教会,博物館,立派なパラドール(El Hostal de San Marcos)などに転用されているそうだ.
旧サンマルコス修道院入り口
旧サンマルコス修道院は16世紀~18世紀に,当初サンティアゴ騎士団による巡礼者救護院として建設されたそうだ.
写真は右側の入り口のある正面だが,直線基調,単純な半球エンボス,面積比の大きな逆U字エントランスなど実に力強いデザインだ.
旧サンマルコス修道院壁面の肖像
左側の壁面にはたくさんのレリーフが嵌め込まれている.先ず感じるのはカトリックの一般的な聖人とかでなく,世俗的立場(騎士とか政治家など)の人,と云う印象だ.ほんとのところは分からないのだが.
ベルネスガ川を渡る
サンマルコス広場の先はベルネスガ川(Rio Bernesga)が流れ,ここに架かるサンマルコス橋(Puente de San Marcos)を渡る.橋は18世紀に建造されたそうで,これまで通った橋の中では必ずしも古くはない.ただ多摩川に架かるとても多くの橋などと比べて著しく古いことは確かで,改めて感心する.
橋の先の新市街
橋の先にも新市街が広がっていた.そして巡礼者は続々とここを進む.
トロバホ・デル・カミーノTrobajo del Camino
トロバホの街に入る
レオンを去り,鉄道の陸橋を渡りトロバホ・デル・カミーノ(Trobajo del Camino)の街に入ってきた.レオンの通勤圏であろう.
道脇にはカギやさんやモバイル屋さんの看板が見えている.通りの反対側にはレンガ造りの教会もあるのだが,朝早いので開いてない.
洞窟倉庫あり
トロバホの街を進むと,また傾斜地となり,洞窟倉庫建設に適した地形が現れる.
こうした建築は日本でも可能であろうが,雨が多いので,屋根部分が崩れたり,あるいは滑り落ちる危険が高かろう,多分.
ラ・ビルヘン・デル・カミーノLa Virgen del Camino
ラビルヘンは21.0℃
次にラ・ビルヘン・デル・カミーノ(La Virgen del Camino)の街になった.大通りに面した建物は近代建築が多い.ただ漫然と歩いたためかあまり印象深くはない.
目の前のクリニックの電光掲示板には21.0℃と表示されていた.ちょうどいい気温だ.それに天気がいいのがありがたい.
ミニ穴蔵と峡谷の泉
ラビルヘンの街を通り抜けると農村地帯に入る.こちらのお宅では小型洞窟をたくさん掘っていた.どうやらこういった形式もあるようだ.
そして庭には池があり,サンティアゴ像が立ち,下に「Fuente el Can(の上に~付き)in」と書いてある.辞書を見ると,峡谷の泉のようだが....でもなぜ峡谷の泉なのか理解できない,頭悪い.
代替路の案内
野道に入った.ただここはご覧のとおり車も通るので要注意だ.そしてそんな巡礼者の心配を慮って代替路の案内が出ている.
直進がノーマルルート,左が迂回路だ.私は迂回路は間違わず辿る自信がないし,これまでの経験に照らすとノーマルルートも短い区間で専用路に変わるものと思い,直進する.
巡礼専用路に変わりトンネルを抜ける
果たして思惑通り,間もなく巡礼路は専用の小径になった.そして少ししてトンネルがあった.トンネルは落書きで満たされているので年季が入っている.
バルベルデ・デ・ラ・ビルヘンValverde de la Virgen
バルベルデの村に入る
巡礼路はバルベルデ・デ・ラ・ビルヘン(Valverde de la Virgen)の村に入ってきた.バルベルデの人口は5,000人ほどあるというから相当大きな村ということになろう.ただ通過した範囲ではそれほど多いようには見えなかった.
バルベルデの教会
車道を挟んで巡礼路の反対側にレンガ造りの新しい教会が建っていた.薄い塔の屋根にはその幅を大きく上回るコウノトリの巣が4組も作られている.
日本のニュースで最近コウノトリの子が育っていると報じられたが,やはり餌が容易に探せるかどうかがカギなのでしょうね.この辺は畑が多く,日本は水田が多く,水や川も豊富なので素人的には日本の方が容易,のようにも思えるが....でもトキの絶滅例もあるし,やはりまずい要因があるのでしょうか.
サン・ミゲル・デル・カミーノSan Migel del Camino
次はサン・ミゲルだ
次にサン・ミゲル・デル・カミーノ(San Migel del Camino)に入ってきた.私には「カミーノのビール」に聞こえる.これまでの村と同じように脇を淡々と進む.つまりあまりインパクトは感じないのだ.
手造りサンティアゴ像
家庭菜園のような比較的小さな畑にサンティアゴ像が立てられ,私達を見守ってくれていた.畑の中に設置されているので,ここの地主の方の手造りではなかろうか.木の板か鉄板か.いずれにしてもジグソーは必要だ.
サンミゲル村を過ぎる
サンミゲル村を過ぎ,同じように巡礼路を進む.この日は歩く距離は少ないが単調だ.まあ巡礼だからそんなこと言ってられないのかな.
白い花
名前は知らないが白いきれいな花だ.単調な中で慰めを与えてくれる.
ビジャダンゴス・デル・パラモVilladangos del Paramo
ビジャダンゴスを目指す
ビジャダンゴスを目指し歩き続けた.そして先方に赤い屋根の村が見えてきた.あれがビジャダンゴス(Villadangos del Paramo)であろう.
アルベルゲに至る
通りの反対側に目指すアルベルゲ(Albergue municipal de Villadangos del paramo)が見えてきた.村の入口,外れということになる.
この辺りにはバーやレストランが一切ないと聞いていたので,辺りを見回すもそういった看板は見えないのでその通りのようだ.遠くまで歩けばあるらしいが.....
アルベルゲにチェックイン
山形スロープを上り,ドアを開けると直ぐそこはレセプションだった.男性のオスピタレオで,チェックインし諸説明を聞き,シーツをもらい指定された部屋のベッドに行く.
壁で仕切られたブースは2段ベッドが2つだった.私の部屋は,少しだけ遅く着いたイタリアン男性と2人だけだった.
イタリアン男性は今回が2度目と言ってたが,寝るのが早い.私も早いのだが負ける.私が夕食から戻ると既に寝入っていた.翌朝はさらにすごかった.まだ4時台,音を立てないよう気を遣いながら支度し,5時前に出ていった.既に中年以降なので老眼があろうが,慣れているので夜道もよく見えるのでしょう.ブエンカミーノ.
前庭で寛ぐ宿泊者
このアルベルゲには前庭と裏庭がある.この時間寛ぐには日陰となる前庭がいい.逆に裏庭は日当たり良く,洗濯干しに最適だ.手洗いの洗濯場もあり,私もそこで洗濯し,干し竿に掛けた.
ところで裏庭に出るドアが無いのだ.なので一度表玄関を出て建物側面を回り,裏庭に行く.比較的新しい建築に見えるが明らかに設計ミスだ.デザインレビューで指摘されたが設計変更が面倒だったとか,あるいは追加料金が高いとか.....あったかな.それともセキュリティ確保の容易さから入り口は一つだけにしたか.いずれにしてもおかしい.
キチネットや自販機など備える
入り口ロビーがダイニングルーム,その裏が写真のキチネットになっている.ビールや菓子パンなどの自販機や,手動のワインケースもある.
ということで一応ここで食事を済ますことができるようになっている.ありがたいことだ.
安いワインもそれなりに美味しい
私はここで手持ちのチーズとかつまみにビールを飲み,夕方になるとワインをオスピタレオの男性に頼んで出してもらった.安いワインだがそれなりに美味しい.自販機に写真のシュリンプパスタがあったので,出てきたのをチンして食べた.まあ,こんなもんであろう.
非グルメだと何でもそれなりに食べることができ,しかも安上がりだ.