このページでは1990年8月お盆休みにケアンズに行ったときの写真を載せました.フライトとホテルが確保され,殆ど自由行動のツアーだった.
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--------------- ケアンズ1990/8/2 ---------------
8月2日夜成田空港北ウイングからJL060便(カンタスとのコードシェア便)でケアンズに向かった.ケアンズは成田より1時間進んだ時差があり,現地時間04:30到着となった.
着くと当然早すぎてホテルにチェックインできないので,現地旅行会社の方誰かに市内案内して頂いた.なおホテルはコロニアルクラブ(Cairns Colonial Club Resort)の予定だ.
--------------- ケアンズ1990/8/3 ---------------
オーストラリアの動物と言えばカンガルー,ワラビー,コアラ,ワニ(クロコダイル),あまり良く知らないがウォンバット....とかかな~
まあ入ってみれば判る.
これは若いカンガルーかそれともワラビーかな~側に案内板があったと思うが思い出せない.
人がお煎餅を手のひらに載せて差し出すと,何の恐れも見せず喜んで食べてくれる.奈良のシカや洗足池のシカ(今もいるかな~)などと同じで,野生を失った(進化した)のでしょうね.
大きな鳥でなかなか威厳のある佇まいだ.Googleで写真検索してみると白黒模様がカササギガンという鳥に似ているかな~そうであればカモ科カササギガン属に分類される水鳥の1種で全長およそ90cm,翼開長およそ155cmと大型だ.
園内この辺りには屋根が無かったように思うが,外に飛んでいってしまわないのかな.
こちらはぐっと家禽らしいオウム.横に倒れないように相当練習を重ねたのでしょう.
このゲート内に入るとワニのケージと蛇のケージがあり,それぞれ大きなのがいた.ケージがあっても手を近づけたりすると危険なので,子供が入るには大人が一緒に,と警告が出ていた.
ケージの上は開放されていたが,蛇が這い登ることはないのだろう.
多分キュランダ鉄道近くで適当なオープンカフェを探していたらここになったか.ただ殆ど平らげた後で何を食べたか解らない(この写真忘れは現代まで続く)
商店街は長い庇に覆われた幅広い歩道が通っている.熱い陽射しを避け風も吹き抜けるのでいい通りだ.
切符は大人/子供,それぞれ片道/往復で区分され,大人往復$25だ(った).
さてキュランダ列車は走り始めた.車両は先頭ディーゼル機関車が牽引する14車両と,随分長い編成だ.で暫くはケアンズの街を普通の電車のように進む.
そのうちに樹木が豊かな熱帯雨林に入り,深い渓谷上の湾曲しながら進む橋に至る.そしてなかなかエキサイティングな眺めが楽しめる.
下の谷は熱帯雨林の雨を集めて下るのであろうが,一年中降っており,多分台風とか線状降雨帯などなくて安定しているでしょうね.
ただこうして改めて写真を眺めると橋橋脚トラスの構成鉄材は随分細いですね.まあ地震とか無いのでしょうね.
水量は少ないが結構落差のある滝などもある.キュランダの標高は330mで,その少し手前なので,ここの落差もそれなりにありそうだ.
キュランダ村はケアンズにある二大世界遺産のひとつ.世界最古の熱帯雨林(バロン渓谷湿潤地帯)に佇む村だそうだ.熱帯雨林は年間通じて年平均気温25℃以上と温暖で,年雨量が2,000mm以上雨量の多い地域で,そこでの植生が熱帯雨林と呼ばれるようだ.
そんな林を見るためにバスに乗る.そして見た限り特別な植物は見当たらず,素人目にはよくある熱帯植物がたくさん茂っているように映った.
例えばキウイのような夜行性動物が飼われているのかと思い入ってみた.しかし全体が薄暗くて殆ど何も見えなかった.夜行性動物を飼うのだから当然かな.
これら茂っている樹木も熱帯雨林ではなかろうか.見る人が見れば一目瞭然なのでしょうが.
そしてここに市場があった.常設のように見える.1960年代のキュランダは自分自身で食料や家を作り,アートや音楽を追求する自給自足の生活を追い求めてこの地を開拓したという.やがて1970年代になると地域社会が繁栄し,ケアンズで働きお金を稼ぎ,キュランダのより涼しい気候(湿っぽくはないですか?)で暮らすライフスタイルが確立され始めたそうだ.
そして野外市場ができ,地元収穫の農産物や豊富な手作り品,路上パフォーマーや占い師が集まり,今のような形態になったようだ.軽井沢の別荘エリアとかと一部似ているでしょうか.
上述のキュランダ住まいアーティストの一人でしょう.この方はお家の庭に展示販売もしている.結構大勢のお客さんが見えてます.
個々の露店は他国や他都市のそれと同じですね.ただ清潔感があり,安心してショッピングできる.
真ん中の尖った突起のある果実は,突起が少し疎らで外形が縦長でなく丸っぽいが....やはりパイナップルの一種かな.
多分ここには早朝の空港から直行で行ったと思う.ここはコパロードダム展望台(Copperlode Dam Lookout).ケアンズは人口16万人ほどの小さな街だが写真のように市街地は凝縮している様子がよく見える、
街の先が珊瑚海(Coral Sea)という名も解りやすくて面白いですね.
浜辺には根本が膨大な数に別れた大きな木が生えている.枝葉は巨大傘の如く広がっている.一本の大木が巨大傘に成長する例はよくあるが,根本が集合してこのように大きくなるのは多くない.ハワイ辺りで見たものと似ているかな.
--------------- ケアンズ1990/8/4 ---------------
恐竜のぬいぐるみを着て楽しそうな子.いろいろ楽しみはあるのですね.
う~んここはどこだったか.キュランダ行き列車とバスの出る街だったか.キュランダの熱帯雨林とは違って少なくとも雨は多量ではなさそうだ.
--------------- ケアンズ1990/8/5 ---------------
下記水陸両用車(Army DUKW)に乗り,川や林を巡る熱帯雨林ツアーに参加した.自然森林奥深く入るというので楽しみだ.
最初写真のツアーガイドの説明があった.よく理解できなかったが.
これは日本軍と戦った水陸両用軍用車で,1942~43年米国製の車両という.正式名称はDUKWで,このDUKからダックのニックネームが付けられたようだ.日本人としてはこのツアーは少しつらい面もあるが,今後のこともあるのでツアーに参加してみたい.
米国二人の設計者がGMの 2.5t(車両重量と思われる)トラックを用い標準車体の代わりに防水船体を用い,水中運転のためにプロペラと舵が追加されたそうだ.これらの追加により完成車重量は6t余り増加したが,部品の 85% はオリジナルのGMトラックと共通で短期間で量産に入れたようだ.
アーミーダックは現在観光用に複数台運行しているようで逆方向に行くもう一艘とすれ違った.思ったより深く水中に入っている.
アーミーダックは陸に上がり熱帯雨林の中を駆けた.水と陽射しが十分なためでしょうがよく茂ってます.
熱帯雨林は年間を通じて文字通り温暖(関東の夏ほど暑くはないか)で雨量が年間2,000mm以上の地域の植生や地域のことだそうだ.熱帯雨林はここオーストラリア,東南アジア,中部アフリカ,中南米などに多いそうだ.熱帯雨林は全世界の生物種の半数以上が棲息するという生物多様性にも富み複雑な生態系を形成しているという.また大気中酸素の40%は熱帯雨林から供給されると見られるという.
砂漠の多いオーストラリアにあってこうした熱帯雨林は特に大事であろう.
天然の熱帯雨林を駆け巡ったがやはり植物園も解りやすくていいであろう.そんなため植物園にも入った.果樹園も兼ねていたかも知れない.
--------------- ケアンズ1990/8/6 ---------------
この日はあまり動き回らずホテル(コロニアルクラブ)で過ごす.主にプールとレストランだ.
写真のようにプールは空いており気兼ねなく浸かることができる.
泳いだ後,街の魚屋さんにマッドクラブ(泥ガニ)を探しに行った.前日レストランで食べてその美味しさに感動していたからだ.
コロニアルクラブのレストラン庭にはテーブルが設けてあり,BBQなどに自由に使えるスペースとして提供されていた.そしてラッキーなことにボイルしたマッドクラブを買うことができた.さらに近くのスーパーでキッコーマンも手に入った(ホテルレストランには備えられてなかった)
マッドクラブは写真のように大きく食べやすく,ほっぺたが落ちるくらい美味しかった.私は非グルメで,旅行先の食事に関し,概ね美味しいし,どうこう言うことはあまりない.しかし今回は最高の旅の思い出になるような素晴らしさだった.
せっかくだから海を見に行くことにしよう.海に近いバス停があるのでバスで行こう.ここには港があり,結構大きな船が停泊している.
バス停からバスで戻ることにした.そこにはカフェがあったのでコーヒーを飲む.普通に美味しい.
オーストラリアは生産量は少ないものの北東部(この辺りも含まれるか?)で良質なアラビカ種コーヒーを産出しているそうだ.温暖な気候,豊富な降雨量(この2つは熱帯雨林と同条件),肥沃な土壌がコーヒー生産に適しているという.1980年代後半(意外と最近ですね)にイタリアからの移住者が持ち込んだコーヒー文化より,次々とカフェがオープンし良質のエスプレッソを提供するようになったという.エスプレッソ以外の普通のコーヒーももちろんありました.
--------------- ケアンズ1990/8/7 ---------------
さて8月7日になった.今日は世界遺産グレートバリアリーフを渡りグリーンアイランドに行こう.
そのために先ずバスで港に行く.空は晴れているし,岩礁(或いはサンゴ礁)であるから波も無いであろう.
乗ったのはこのカタマランだった.カタマランはローリングが少ないのでこうした観光船にはいいのだ.
カタマランが無事到着しビーチに行く.サンゴ礁の海は遠浅ですね.浅いことからもカタマランでないとならないだろう.
ビーチには水上機も着水してますね.水上機現物は初めて見た気がする.かなり海水浴客の近くで,結構規制は緩いようだ.
ひと泳ぎしたので次はグラスボトムボートに乗ろう.ボートはこのグリーンアイランド周囲のグレートバリアリーフを進む.そしてガラス底から魚を眺める.
この辺り一帯は世界遺産でもあり,魚類も保護されているのを魚たちも心得ている.それでたくさん棲んでいるのだ.楽しい.
さてグラスボトムボートは終わった.ボートから降りるとなおも多くの美味しそうな魚が泳いでいた.鯛の浦とかハナウマベイのような感じだ.捕れないよ.
この日はこうしてグレートバリアリーフとグリーンアイランドを満喫しカタマランでケアンズに引き上げた.
--------------- ケアンズ1990/8/8 ---------------
さて8月8日朝が来た.今日はバスで一つの街を訪れて見よう.
路線バスがあるのでこれに乗ってみよう.オーストラリアは英連邦王国の一員だがバスはダブルデッカーではないですね.まあ土地が広いから必要ないのでしょう.
塀のない住宅もあり,開放的であるが緑に包まれている印象だ.そして家々の間隔はさほど広い訳ではないが一定量保たれ,前庭が付いているのがいいですね.
以前訪れたところもアーケード商店街だったが,ここもやはりそうだ.雪も降らないし,天気も良さそうなのだが,やはり強い陽射しを避けるためでしょうか.
この辺で港に行くバスに乗り換えた.比較的小さな街なので乗り換えはそれほど困難ではない.
小田急バスや相模交通などより簡単かな.
港はプレジャーボートなどの小型船舶が多い.漁船もあまり見ないかな.
さてここでトリニティ川下りの乗り場を探さなくては.トリニティ川のワニに出合うのが今回乗船の目的だ.
トリニティ川クルーズ船は直ぐ見つかった.写真中央の船長さんから乗船券を買う.今日はあまりお客さんがいないようで,ガラガラのようだ.
トリニティ川クルーズ船の待合室にはグレートバリアリーフのミニキュア版とも言うべき水槽があった.サンゴや小魚など飼うのが難しそうだと思う.
さて船は滑らかにトリニティ川を下り始めた.川の流れは緩やかで風もないのでとてもスムーズだ.
川周囲はマングローブの森,言わば密林で,ワニがうじゃうじゃいても不思議ではなかろう.うじゃうじゃとまでは言わずもある程度いないとこの遊覧船の商売も成り立たないので困るのだ.
ということで右側を眺めながら下る.そして見つけた,と言うより船長さんがあの辺見ろ,と教えてくれたのだったと思う.
ワニがいた.このワニの定位置らしい.これでこのクルーズの目的は達成された.船長さんが開けたワニの口目がけて鶏肉を投げると上手くキャッチして食べてしまった.
ワニが口を開けている理由はエサを待っているのではなく
ワニは変温動物なので体温を一定に保つことができず,口を開け一部の熱を吸収するためという説
日光浴中頭が熱くなり過ぎるのを防ぐために放熱させているという説
口の中の皮膚が薄いため効率よく温まるために口を開けている
といった説があるそうだ.いずれも体温調節のようですね.そして船はターンし,港に戻った.
ワニは木に登らない.しかし人間は登る.下手だが.
なおトリニティ川の名前はスペイン語で「三位一体」を意味する「La Santisima Trinidad」に由来するそうである.教会の名で聞くことがあるが,川の名では珍しいでしょうか.
--------------- ケアンズ1990/8/9 ---------------
こうして・ケアンズの旅は終わった.そして8月9日にはJALでケアンズ空港から飛び立ち同日夜には成田に着き,京成スカイライナーで帰宅した.色々見物でき,何よりマッドクラブが堪能できたのは素晴らしかった.
(2023/12/02記す)