カシオの二次電池交換

以前旅小物(6)コンパス時計で記したのが,カシオPRG-50Jのパワーサプライ系の故障,多分二次電池の劣化故障で,バックライトやコンパスが動作しなかった.しかし時計機能や温度計はちゃんと動作しており,もったいないと思い,後生大事に捨てないでおいた(貧乏性です).

最近はPRG-500T-7DRを主に使っているのだが,腕に着けているときは体温を拾うので実質的に温度計は使えない.ならば,ベルトを外して,紐を付け,リュックに下げておいたら温度計として使えていいんじゃないか....と思うに至った.しかしバックライトやコンパスが動かないのはそれにしても感じが悪い....カシオのサービスセンターに持って行けば3,150円で交換してくれるそうだ.でも持っていくのも面倒だし,古いブツにしては交換費用も高いような....そこでググってみたら,バイクにのる人(堀川@Ninja糊)さんがCASIO PROTREK PRG-50電池交換(その2)と題して,プロトレックPRG-50の二次電池を交換した詳しい記事を載せてくれていた.そして早速私も真似してやってみることにした.

ベルトを外す

ベルトを外したカシオPRG-50J

先ずリュックに下げるにベルトは不要,電池交換作業でも邪魔になるので取り外す.本体とベルトを繋ぐピンはシリンダ状金属体両端にスプリングで押される細いピンが差し込まれた構造で,そのピンを押しこむことで簡単にベルトが外れる.

この写真ではバッテリー充電表示が一応フルとなっているが,実は真っ赤なウソで,コンパスやバックライトは機能しない.


これが専用二次電池

chgBatt

アマゾンのマーケットプレイスで売られていたCTL1616というPanasonic製二次電池で,カシオPRG-50Jに適合する,いや専用品のようだ.配送料込み1,370円だから,まあまあか.

CTL1616はコバルト,チタン,リチウムが使われた二次電池で,サイズ当たりの容量が大きいが,充放電回数寿命が少ない欠点があるらしい.プロトレックのコンパスは大きな電力が必要で,そのため大容量二次電池が必須らしいが,短寿命はちょっと,いやかなり問題だ.

話は変わるが,もう既に16年も使い続けているセイコーのソーラーセル腕時計はびくともせず,機能している.尤も時計以外の機能は持っていないのだが.多分二次電池ではなく,固体コンデンサ(キャパシタ)などであろう.やはり化学反応に頼る電池に比べて寿命が問題にならず(電解コンなどでは問題あるが)しかも,近年は高容量電気二重層キャパシタの進歩も大と聞くので,プロトレックにも使えないものだろうか?

裏蓋を外す

chgBatt

さていよいよ蓋を外す.

裏蓋を外した状態

裏蓋を外した状態


二次電池室を開く

二次電池室を開く

電池室蓋は片側がヒンジに,片側がラッチになっている.ラッチの中央に穴が開いており,ここに千枚通しを入れ,こじると容易にラッチが外せる.

二次電池を交換

二次電池を交換
  1. 電池室蓋を開けた後,古い電池を外す.このとき電池裏側(-側)にゴムワッシャが一緒にくっ付いて出てくることがある.そのときは電池室にこのゴムワッシャを戻しておく.
  2. 新しい電池CTL1616を+を表側にして電池室に入れ,電池室蓋を閉め,ラッチを引っ掛ける.電池CTL1616を入れるとき,ピンセットで扱うとショートするので,指,いや望ましくは絶縁ピンセットなどで行う.
  3. 赤い文字の注意書き通り,ACと刻印された穴内部の導体と周囲の金属シャーシをピンセットで2秒間ショートする.リセットされるようで,2000年の最初に戻り表示された.
  4. 本体裏蓋を閉じ,4本のビスを締める.
  5. 暫く窓際に置き充電する.インジケータがCHARGEから2つ黒(フル充電)になる.そして,カレンダー/時刻合わせを行い,コンパスとバックライトも押してみる.ちゃんと動作する.ヤッター!

ベルト孔拡張と紐通し

一応以上で電池交換は終わったのだが,リュックに下げる紐が要る.ベルトを止めてあった孔ではちょっと小さく,紐が細くなってしまう.多分実用上問題ないであろうが,持った時の感触がイマイチであろう.

そして,こんな紐通しの先例はないかな....?とまたググってみた.するとちゃんと先人が居られて,山道具道楽さんが“CASIO/PROTREK”をラ二ヤード仕様に?と題し,孔加工のみならず本体上下の張り出し部削り落とし,ラ二ヤードの“ブレーカブルリンク”加工など含めて記されております.

さて,それらを参考にして孔を広げ,Φ3mmくらいにすることにした.ただし,元の孔を下穴にしてドリリングすると外側は肉厚が薄く,破れそうだ.そこでΦ3mmコーン型ダイヤモンド砥石(たまたま手元にあったので)で,元の孔から内寄りに偏心して明けていった.トンネル工事のように両側から切削し,貫通させた,

chgBatt

さてこうして孔が空いたので,さかいやスポーツで買ってあったザイル素材と同じ(別に何でもいいのだが,これもテント内物干し紐としてあったので)というミニロープを通して,右図のように完成した.紐込みで重さを測ると54gだった.まあまあかな.

いろいろお教え頂いたバイクにのる人さん,山道具道楽さんありがとうございました.

果たして気密性がどうなのかなど不明だが,まあ暫く動けば御の字であろう.(2012/11/20記)


スポンサーリンク

スポンサーリンク