Windows 8を試してみる

新しいOS Windows 8

秋にWindows 8が売り出されるということで,マイクロソフト社は躍起になっているようだった.主にモバイル用タブレットPCに適したOSらしいが,普通のデスクトップPCにも使えて,起動が速いなどの利点があるそうだ.良し悪しや人気に拘らず,今後徐々にこれに置き換えられていくであろう.そうであれば,時流に少しでも付いていけるようにそれに乗ってみるのもいい(楽しい)かも,と確たる根拠無く試してみることにした.

新しいPCの部品集め

そして,現在使っているWindows 7のPCにそのまま入れ替えて使う自信はあまりないので,別のハードウェアを準備して載せることにした.新しい部品を買い集めるのもなかなか楽しいことだし.

(1)CPU:インテルCore i3-3225 (3.3GHz,TDP 55W)/@11,780

intel Core i3-3225

第3世代と云う22nmプロセスで作られたデュアルコアCPUだそうだ.なお前回(2011/5)組み立てたときのCPUは,第2世代(32nmプロセス)デュアルコア,3.3GHz,最大TDPが65Wだったので,インテル社はシュリンクでコストダウンできたであろうし,ユーザーからすると若干価格とTDPが下がった.尤も,発熱が少ないのが好みで,そうした特性のチップを選んだのだが.そして多分PCケースのファンは無くて大丈夫であろう....→実際省いて動作中.

箱の中にCPU本体と冷却ファン.写真のファンの下になって,小さく隠れているのがCPUだ.....見えないが...(汗;)

(2)マザーボード:ASRock H77M-ITX @8,680

ASRock H77M-ITX

前回同様信頼しているASRock社の小さな板を選んだ.

なお近い将来1920×1200画素より高解像度のモニターが手に入れば,グラフィックボードの追加が必要だ.そしてそれが挿せるPCI-Expressソケットも1つ備えられているので問題なかろう.ただ現在商品化されている2560x1600 (WQXGA)モニター等はドットピッチが小さい場合が多く,老眼にはちょっときつそうだ.

(3)メモリー:ADATADDR3 1600 8GBx2枚 @6,500

ADATA DDR3-1600-8GBx2

随分安くなっていたので16GBとした.前回はDDR3 1333 4GBx2枚 @6,780だったので半額以下になったのだ.昔ならメインフレームでもこれより少なかったからすごい!(←それでどんな成果上げるの?...これも大汗;)


以上CPU,マザーボード,メインメモリの3点は準備で(いや早まって)9月中旬に買ったので今より若干高めかも知れない.

(4)SSD:Intel SSDSC2CT120A3K5(120GB) @7,617

Intel SSDSC2CT120A3K5(120GB)

OSは,容量は小さいが高速アクセスが可能というSSDにインストールしてみることにした.

インテルのこの製品は最もよく出まわっているものの1つで,最小容量のタイプだ.2.5インチ規格であるが,3.5インチラックにマウントするためのブラケット,ネジ(3.5インチ用インチ32山ネジと2.5インチ用はM3),ケーブル類が付属している.特に黒いラッチ付きSATAケーブルは大変しなやかな優れものだ.

今更ながらだが,2.5インチはコンパクトで,また半導体メモリなので軽い.

(5)HDD:Western Digital WD20EZRX-R (2TB) @6,780

Western Digital社WD20EZRX-R(2TB)

外観はラベルが若干異なるが大体同じだ.まあ,それが3.5インチHDDの規格だから当然であるが.

昨年のバンコク水害でHHD価格が高騰していたが,ようやく水害前くらいの値段まで下がってきたようだ.

こちらはデータとバックアップ用にアサインするつもりだ.


(6)PSU:SIlverStone SST-ST45SF @5,560

Intel SSDSC2CT120A3K5(120GB)

使用中の電源ユニット(PSU)が少し騒音があったので交換することにした.またせっかくマザーボードがコンパクトになったので,ついでにPSUも小型のSFXタイプに変えることにした.SFXタイプ商品の種類は少ないがこのSIlverStoneは低騒音の評価があるということで選んだ.

また上述のようにケースファンは省く予定なので,このPSUの内蔵ファンには本体排気も併せて期待している.


(7)OS:Windows 8 64bit DSP DVD版 @6,980

Windows 8 64bit DSP DVD版

Windows 7までのDSP版はマザーボード,HDD,光ドライブ,各種PCIカード.....など一緒に購入して,それと同時使用するという決まりがあった.しかし本Windows 8からは単体販売に変更された.

ただ購入したNTT系通販店は上記HDDなどと一緒に購入すれば,気を利かせて大分に割り引いてくれた.で,Windows 7より大分安く買えた.

組み立て

以下の順で組み立てた.

  1. SFXタイプPSUをケースに取り付け.
  2. マザーボードにメモリモジュール2個を挿す.
  3. CPUをソケットに入れ,ホルダーで押さえ込む.そこに上の写真のファンを被せ,4角のピンを押し込む.ここでファン電源ケーブルの方向に注意!前回はここでまごついたが今回は問題なし.そしてファンケーブルをコネクタに挿す.
  4. パソコンケースにマザーボードをネジ(インチ系)止め
  5. マザーボード上のピンにパワースイッチ類,インジケーター類,USB端子類のケーブルを繋ぐ.PSU出力ラインをマザーボードに繋ぐ.
  6. SSDを取り付りる.そして元からあるDVDドライブと共にSATAケーブル,電源ケーブルでつなぐ.またHDDはインチネジで取り付けておくが,ケーブルは繋がないでおこう.
  7. モニターをHDMIケーブルでHDMI端子に繋ぐ.
  8. パワースイッチを入れ,モニターにプロンプト映るか見る.見えたらこの段階ではハード的には大丈夫であろう.そしてここで一旦パワースイッチ長押してパワーoff.

OSとデバイスドライバをインストール

続いてWindows 8とデバイスドライバを入れる.

  1. LANケーブルをハブに,キーボードをPS/2ポートに,マウスの無線レシーバーをUSBポートに繋ぐ.
  2. F2キーを押したままパワースイッチをオンし,BIOS画面を開き,一応取り付けたブツを確認し,起動ディスクにDVDドライブが含まれているか念のため見ておく(普通問題ないが一応).もし無ければどの優先順位でも構わないので入れておく.
  3. BIOS画面を終了すると「DVDを入れ,どれかキーを押せ」のようなプロンプトが出るので,Windows 8のDVDを入れ,キーを押すとインストールが始まる.
  4. インストールするSSDの容量は小さいので,パーティションは切らず,全部をCドライブとする,途中名前やパスワード,Windows 8のライセンス認証のためプロダクトID(DVDパッケージに,見辛い背景上に極めて小さく記されている.私にはニコンルーペが必要だった)を入力する.これでマイクロソフト社から「genuine」のお墨付きが出る筈だ.そしてあっと言う間にインストールは完了.殆ど自動で,すごい.解禁になったボジョレーヌーボー1本半飲んだ夕食後の作業だったので,さては単に覚えてないためかな~?
  5. 普通この段階でマザーボード付属のDVDからデバイスドライバをインストールする.しかし何もしないでもちゃんとモニターも動作している.かなりのドライバはWindows 8 DVDに入っていたのであろう.でも問題あるかも知れないから.....と不慣れなWindows 8のデバイスマネジャーを何とか開いて,黄色い警告などないか見ると,1つあった.そしてマザーボード付属DVDを入れて検索させると,Intel smart connectと云うドライバがインストールされ,正しく更新された.何でもシステム状態に応じたネットワーク確立とデータ更新を図るソフトらしい.
  6. 残っている2TB HDDはバックアップ用であるが,まあそのうちに設定すればいいことにしよう.

Windows 8のクリーンインストールはほとんど何もすることなくごく短時間で完了した.きわめて簡単だと思う.ただスイッチを入れ,立ち上げた時の画面は例のタイルの並んだタブレット風デザインで,何よりも,さて今日はもう消して寝ようとしたとき,シャットダウンアイコンが見つけられず,参ってしまった.そして已む無くパワースイッチで強制的に切ったのであった(涙).

でも翌朝,もう一度立ち上げてマウスを右上とか右下に移動するとスプロケットのようなアイコンが現れ,その下にシャットダウンアイコンがあることが判り,ほっとする(←高々シャットダウンなのに歳取ると大変ですな~)

Windows 8の第一印象とアプリケーションソフトのインストール

そして泥縄式にググってみたり,実際いろいろ操作してみて,以下のように感じた.

  1. Windows 8にはタイルの並ぶタブレットモードと,従来とほぼ同じデザイン,操作の従来モードがあって,2つのモードは「ウィンドウキー」とかで簡単にスワップ可能.
  2. 2つのモードのアプリケーションソフトはそれぞれ専用である.Windows 7で動いていたソフトは従来モードで動作させることができる(これが何と言ってもうれしい).
  3. 新しいバージョンのIE10は2つのモードそれぞれ専用に備えられている.
  4. 従来モードでショートカットアイコンはWindows 7と同様に並ぶが,タブレットモード上にもタイルが作られ,並ぶ.またそのタイルをクリックすると,従来モードへと自動的に切り替わり,そのアプリが起動する.
  5. 主に従来モードで使う限り,例えばコントロールパネルにたどり着く操作が異なったりするが,パネルの操作やアプリの操作は従来と同様で,然したる問題はない.
  6. タブレットモードは自分的にはまだよく判らない.大きなモニターでフルスクリーンになるのはバカバカしいいとは思うが,アンドロイドとかと同じく小さなスクリーンではいいのかも.
  7. アンチウイルスソフトを入れなければ....と思ったが,Windows 8にその機能が含まれ不要だそうだ.素晴らしい!
  8. サクラエディタ(今回はVer. 2.0.5.0にアップされていた),HTMLチェッカー,FFFTP,+Lhaca....などこれまで頻繁に使うアプリケーションソフトをインストールし,動くかどうか見ると,問題なし.うれしい!
  9. 起動や終了時間が著しく短いようだが....SSDにした効果か?

Windowsエクスペリエンスインデックス

ハードも新しくしたので,期待してWindowsエクスペリエンスインデックスを見てみた.

Windowsエクスペリエンスインデックス

前回2011/5/8『新しいPC+64bitOS』で測ったときと対比すると次のようになった.

ということで,ディスクの違いが大きいのが解った.

で,肝心のWindows 8はと言うと,マウス操作の途中意図せぬ操作アイコンが浮かび上がるなど,若干の煩わしさが感じられることはあるが,従来モード(と勝手に称しているが,正しい名称がある筈だ)を使う限り,Windows 7と大差ないように感じる.現に本ページは,普通にWindows 8下のサクラエディタVer. 2.0.5.0で書き,IE10(ただし従来モードのみ)で表示してみて,HTMLチェッカーver.0.13で文法チェックし,FFFTPver1.97bでアップロードした.

タブレットモードについてはよく判らないが,2つのモードを一緒にしたメリットはマイクロソフト社には大であろうが,ユーザーにとってはどうなんだろう....?2つのモードをスイッチして使えるノートPCが続々販売され始めているのでそのうち利点が明らかになろうか.(以上2012/11/18)


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