三脚と雲台

三脚と雲台

最近ソニーのデジカメでは,カメラを振るだけで自動的にパノラマ写真が撮れる機種があるようだ.横方向のみならず縦方向のパノラマも可能だそうで,すばらしい!

ベルボンULTRA MAXi mini スリックSBH-100DQ

【ハイキング/トレッキングなどで】
ソニーカメラがないときはやはり繋ぎ合わせパノラマになろう.持ち運びがちょっと億劫であるが撮影には三脚があると楽だ.トレッキングなどでは軽量であることも大事で,カナジーはベルボン社のULTRA MAXi mini(左)という小さなタイプを用いている.畳んだときの高さが195mm,質量580g(レンズ1本分くらい)と小さく,一眼レフカメラでも支えられる剛性を有するのがいい.5段脚の伸縮や開脚(2ステップ)の操作性にも大変優れている.ただ満点ではなく2段目ウレタンフォームがずれ易いと云った欠点もちゃんと備えている.

ULTRA MAXi miniに付属する雲台QHD-51(180g/最大積載3kg)は200mmくらいまでのズームレンズを付けても大丈夫であるが,毎回カメラの三脚穴にねじ込む必要がある.で,これをクイックシュー付き雲台にすれば着脱が容易になる.そこでスリック社SBH-100DQ(右上:130g/最大積載2kg →)に替えてみた.カメラの着脱が容易になるのみならず,三脚に対するカメラの姿勢が前回使用時のまま復旧できるのがいいと思った.カメラでも前回off時のモードをそのまま復元できる機種が便利なのと同じだ.なお,QHD-51のボール径を計ってみたらφ30,SBH-100DQのそれはφ29で,ほぼ同じだった.積載荷重はカタログ値ほど差はないように感じる.なお,SBH-100DQ用にスプリントPROII用クイックシューが販売されており,複数カメラに装着できるのは便利.

JOBY ゴリラポッド自由雲台 BH1

最近ケンコー社扱いのJOBY ゴリラポッド自由雲台 BH1(150g/最大積載3kg/高さ64mmm ←)というとても小型軽量なものを見つけたのでアマゾンから購入してみた.最大積載3kgと十分で,少なくともカメラが落下したりくりると廻ってしまうことはまずなさそうで,しっかりしている.ただ,シューホルダー部およびシューが樹脂製のため剛性がイマイチで,シャッター押しでも少し撓る感じだ.この部分をアルミ合金などにすれば殆ど改善されそうだが,実に惜しい.ロックノブもレバー式より感触がいい.それと,ネジ穴が浅いので三脚の雄ネジをカットするか座金をかます必要があろう.また水準器が付いているが,シューをカメラ底面から出ないように取り付けるとに水平出し方向からπ/2だけ位相がずれており,役に立たない.シュー長手方向を光軸方向に取り付ける人が多いのだろうか?そうするとシューが出っ張り,仕舞うとき邪魔なのだが.....まあでも,ネジ穴や水準器はさしたる問題ではなく,何よりシューとシューホルダーの材質改善を望みたい.改善されれば元よりコンパクトで保持力は高く,ノブの操作性も良く,シューロックも確実で,言うことなしになりそうだ.

なお,三脚はパノラマ撮影用のみならず,下で記したHDRiのブラケット撮影にも有用だ.しかしソニーであればパノラマ撮影可能だそうであるし,HDRiもある種の機種では自動で可能らしい(調べ不十分)とか,或いはRAWデータで撮影しておけばワンショットで可能であるようだし.....やはり将来的には三脚など厄介なものは止めてソニーを買うのが正解かな~?ただソニーカメラは互換バッテリーがあまりなく,長期間のトレッキングで(山で充電できないため)大量に必要となるソニー製リチウムイオン電池の費用がカメラ本体より遥かに高くなるのが大いに悩ましいところだ.

スリックSBH-60

【トレッキングポールに付ける】
トレッキングポール(杖)の握り手の先に小さな雲台を取り付けておくとカメラ振れを少し低減できる場合がある.特に地面近く,日の光が弱い場所の花をコンパクトカメラで撮るときなどではかなり有用だ.以前スリック社やベルボン社のポールを使ったことがあるが,ポール先端の金属がヤワで直ぐ摩滅してしまう欠点があった(最近の製品については不明).そこでカーボンファイバー製で,先端が殆ど摩滅せず,多分超硬合金(タングステンカーバイド)か何かと思われるKizaki社のポールに三脚ネジを埋め込んで暫く使っていた.最近その部分がダメになってどうしようか考えているところだが....ジュラルミン製ポールだとLeki製などが見つかるのだが,やはり手に触れたとき冷たくないカーボンファイバーが好きなのだが.....

何れにしても杖に取り付ける雲台はやはり軽くないとならない.スリック社SBH-60(右:48g/最大積載1kg →),ベルボン社QHD-21(46g/最大積載0.6kg)を試してみた.両者同じくらいの重さであるが,QHD-21はボール径が小さ過ぎるためであろう,小型一眼レフでは明らかに保持力が足りず,SBH-60がお勧めだ.もちろんカメラを手で支えて使用するのが前提であるが(離すと一眼レフではお辞儀する可能性高い).

なおSBH-60より一回り大きいSBH-100BK(100g/最大積載2kg)も一度載っけて試してみた.小型一眼レフでは安定度が相当よくなるが,歩くときの杖としてはちょっと大き過ぎて重くもなるのでやはり止めることにしたことがある.

ベルボンNeo Carmagne 640 ケンコーFP-90 ZSN

【普通の場所で】
普段の撮影で三脚を使うことがある.このときは重さの制限は山歩き用に比べれば遥かに小さい.いくつか使った中で現在もベルボン社Neo Carmagne 640(←)という古いカーボン4段三脚をよく使っている.使用年数が長いので巻かれた発泡ウレタンは既にひび割れしている.現在のカタログに載っていないがNeo Carmagne 645の雲台なしモデルに近いようだ.例えばオーロラ撮影(実際持って行った)など寒いところでは特にメタルではなくカーボンファイバー製が扱い易いと思う.

雲台はスリック社バル自由雲台(300g/最大積載5kg),同社BALL HEAD 800(760g/最大積載5kg/ディスコン),ケンコー社FP-90 ZSN(230g/最大積載5kg →)など使ってみた.この中でFP-90 ZSNは加工精度が高く,ロック時のずれが少なく操作性良好,小型軽量なのに保持力はとても高いと思う.でも今考えると,メーカーである梅本製作所直販のクイックシュー付きモデルが更に良かったかも知れない.少し高くなるが.

この項の三脚と雲台の写真はベルボン(株)殿,スリック(株)殿,(株)ケンコー殿の製品カタログから転載させてもらいました.(2010/6/12)


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